AI、IoTを活用した工事現場自動認識システムを構築:製造ITニュース
アプトポッドは、同社のエッジコンピュータシステムおよびIoTプラットフォームを活用した工事現場自動認識システムを構築した。道路工事などによってガス管が破損することを防ぐために、大阪ガスが毎日実施しているパトロールを効率化する。
アプトポッドは2021年5月31日、同社のエッジコンピュータシステムおよびIoT(モノのインターネット)プラットフォームを活用した、工事現場自動認識システムを構築したと発表した。
同システムは、道路工事などによってガス管が破損することを防ぐために、大阪ガスが毎日実施しているパトロールを効率化する目的で開発された。
アプトポッドが提供するIoTプラットフォーム「intdash」のクラウド環境上で、大阪ガスが工事現場検出用のAI(人工知能)モデルおよび判定ロジックを開発。大阪シティバスが運行する路線バスに、道路状況を撮影するカメラとAIモデルを導入したアプトポッドのエッジコンピュータ「EDGEPLANT T1」を搭載して、走行中の道路撮像画像から工事現場の要素を自動検出する。
検出した工事現場の要素は、画像および位置情報を併せてintdashへリアルタイムに伝送する。クラウド上の工事現場判定ロジックと組み合わせて、リアルタイムで工事現場のマップを生成する。
同システムにより、これまでパトロール車両の走行範囲外や巡回時間外では発見できなかった工事も、容易に発見できるようになる。大阪ガスでは、2021年5月から同システムの試験運用を開始。試験運用の結果を受けて、同年秋以降に本格運用を始める予定だ。アプトポッドは、同システムの安定運用と対象エリアの拡大に向けて、今後も大阪ガスに協力していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- いまさら聞けない「エッジコンピューティング」
IoT活用やCPS進展の中で、あらためて脚光を浴びている「エッジコンピューティング」。このエッジコンピューティングはどういうことで、製造業にとってどういう意味があるのかを5分で分かるように簡単に分かりやすく説明します。 - 自動車開発の無駄なExcel作業解消へ、実走行データの分析自動化で2社が協業
データ分析ソリューションを展開する米国Teradataの日本法人である日本テラデータ(以下、テラデータ)と産業用IoTのデータ収集基盤を展開するアプトポッドは2020年8月4日、自動車業界の開発のデジタルトランスフォーメーション(DX)において協業することを発表した。 - GPU搭載エッジコンピューティング端末を開発、産業用IoTベンダーが新ブランド展開
産業用IoTのデータ収集基盤を展開するアプトポッドは2021年3月8日、新たにエッジコンピューティングハードウェアのブランド「EDGEPLANT(エッジプラント)」を立ち上げ同年4月から展開を開始すると発表した。 - マクニカとアプトポッド、ハイブリッドAI/IoT基盤構築で資本業務提携
マクニカとアプトポッドは、資本業務提携を発表した。両社のAIおよびIoT技術を生かして、垂直統合型のハイブリッドデータプラットフォームの構築、提供を目指す。 - 大阪ガスがパナソニックのプライベートLTEを採用、コストはWi-Fiの10分の1
パナソニック システムソリューションズ ジャパン(PSSJ)は、同社の自営等BWAシステム(いわゆるプラベートLTE)事業の展開について説明するとともに、大阪ガス泉北製造所の第一工場(大阪府堺市)と第二工場(大阪府高石市)のスマートファクトリー化事例について紹介した。