ニュース
5Gの無線局免許を取得し、ローカル5Gを活用した実証実験を開始:工場ニュース
富士電機は、5Gの無線局免許を取得し、ローカル5Gを活用した実証実験を東京工場で開始した。ローカル5Gを生産活動に適用し、5Gの特徴を生かしたソリューションの創出を目指す。
富士電機は2021年5月11日、総務省から第5世代移動通信システム(5G)の無線局免許を取得し、ローカル5Gを活用した実証実験を東京工場(東京都日野市)で開始したと発表した。
実証実験は、東京工場内の機械加工現場で実施。同工場は、計測機器やコントローラー、盤などを製造しており、機械加工現場では各種製品に使われる板金部品などを加工している。
実証実験では、工作機械や加工中の金属材料などの遮蔽(しゃへい)物が多い機械加工現場という環境下での電波伝搬を調査し、周波数は4.8GHzを使用する。また、工場全体の情報を管理する生産管理システムと、機械加工現場にある設備、機器間との大容量データの通信を検証する。
実証実験で得られた実績、知見を活用して、ローカル5Gを生産活動に適用していく。併せて、新たなソリューションを創出し、スマートファクトリーの強化による生産性の向上を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 工場で広がる「無線」への期待と課題、ローカル5Gは何を変えるのか
成果が出ないスマートファクトリーの課題を掘り下げ、より多くの製造業が成果を得られるようにするために、考え方を整理し分かりやすく紹介する本連載。前回から製造現場でつまずくポイントとその対策についてお伝えしていますが、第8回では、製造現場で広がる無線通信活用の課題と生かし方について解説します。 - サブ6解禁でさらに期待高まるローカル5G、コストに見合った価値づくりを急げ
民間での商用サービスが始まった5Gだが、企業や自治体などが5Gを自営網として利用できる「ローカル5G」にも注目が集まっている。2020年末に6GHz以下の周波数帯であるサブ6やSA構成、屋外での利用が利用可能になる法整備が行われ、ローカル5Gへの期待はさらに高まっているが、その導入コストに見合った価値づくりはまだこれからだ。 - 産業用5Gを推進する「5G-ACIA」、製造業ではどう生かす?
世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ」の主催者であるドイツメッセは2020年7月14〜15日に初のデジタルイベント「ハノーバーメッセDigital Days」を開催した。本稿では、キーノートスピーチの1つに登壇した5G-ACIA 議長のアンドレアス・ミュラー(Dr. Andreas Mueller)氏による「5G for the Industrial IoT(産業用IoTのための5G)」の内容を紹介する。 - ローカル5Gが新たなバズワードに、製造業はその可能性を生かせるのか
国内で商用サービスが始まる5G。この5G以上に注目を集めているのが、通信キャリアでない事業主体でも5Gをプライベートネットワークとして利用できる「ローカル5G」だ。このローカル5Gの新市場として製造業の工場が大きく成長することが期待されている。 - プライベートLTEからローカル5Gへ、ドイツの製造業は進化を止めず
脚光を浴びるIoTだが、製造業にとってIoT活用の方向性が見いだしきれたとはいえない状況だ。本連載では、世界の先進的な事例などから「IoTと製造業の深イイ関係」を模索していく。第5回は、ドイツの製造業が期待を寄せる「プライベートLTE」と「ローカル5G」にスポットを当てる。 - ローカル5Gは世界に比べて日本が先行? 2019年11月には免許交付へ
「第2回5G/IoT通信展」の基調講演に総務省 総合通信基盤局 局長の谷脇康彦氏が登壇。「データ主導社会の実現に向けて〜電気通信事業分野における競争ルールなどの包括的検証〜」と題して、電気通信事業分野における競争政策や5Gなど次世代通信サービスについて説明した。