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自動運転用のインテリジェントECU開発を支援するソリューションを提供:車載ソフトウェア
ウインドリバーとベクターは、ADASや自動運転用のインテリジェントECU開発に向けた「AUTOSAR Adaptive」標準規格ベースのソリューションを提供する。SOAで提供することで、自動運転車の開発がよりシンプルになり、迅速な市場投入が可能になる。
ウインドリバー(Wind River Systems)は2021年4月26日、ベクター(Vector Informatik)と共同で、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転用のインテリジェントECU開発に向けた「AUTOSAR Adaptive」標準規格ベースのソリューションを提供すると発表した。
同ソリューションは、Wind RiverのリアルタイムOS「VxWorks」を用いた新たなクラウドネイティブプラットフォーム「Wind River Studio」と、VectorのAUTOSAR Adaptive技術で構成される。
同ソリューションをSOA(サービス指向アーキテクチャ)で提供することで、車載ソフトウェアの開発者は、設計から開発、検証、ソフトウェアのデプロイ、アップグレード、更新といったインテリジェントECUのライフサイクル全体に対応できるようになる。結果として、自動運転車の迅速な市場投入や展開の加速につながる。
将来的には、SOAをデジタルフィードバックループの隣接技術として運用し、車両と常時接続してECUからのテレメトリー情報を監視することで、リアルタイムアクションが可能になるといった、新たなサービスの実用化が期待される。
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