ニュース
変異の有無を識別する新型コロナウイルス向けPCR検査試薬を発売:医療機器ニュース
島津製作所は、N501Y変異を持つ新型コロナウイルスを検出するPCR検査試薬「新型コロナウイルス変異検出コアキット」と「N501Yプライマー/プローブセット」を発売した。今後、他の変異株についても対応していく予定だ。
島津製作所は2021年5月6日、N501Y変異を持つ新型コロナウイルスを検出するPCR検査試薬「新型コロナウイルス変異検出コアキット」と「N501Yプライマー/プローブセット」を発売すると発表した。今後、他の変異に対応するプライマー/プローブセットも開発、販売する予定だ。
→特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
新型コロナウイルス変異検出コアキットは、検体処理液、反応液、酵素液で構成される。N501Yプライマー/プローブセットと併せて使用することで、従来株とN501Y変異株を識別する。新型コロナウイルス変異検出コアキットは、今後開発が予定されている他の変異株に対するプライマー/プローブセットにも利用可能だ。
両製品は、同社が2020年4月に発売した「新型コロナウイルス検出試薬キット」を基にした製品で、いずれも研究用試薬となる。唾液や鼻咽頭拭い液などの検体からRNAを抽出、精製することなく、新型コロナウイルスの変異の有無を検出する。
今後、インド型変異株などが有するL452R変異や南アフリカ型変異株が有するE484K変異を検出できるプライマー/プローブセットの開発、発売も予定している。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ≫特設サイト「新型コロナウイルス 製造業が直面する未曾有の試練」
- 5分以内にウイルスRNAを1分子レベルで検出する技術を開発
理化学研究所は、新型コロナウイルス由来のウイルスRNAを1分子レベルで識別し、5分以内に検出する検出法「SATORI法」を開発した。 - ワクチンの冷凍移送と保管が可能、燕市の接種体制に採用された可搬型冷凍庫
ツインバード工業の可搬型冷凍庫「ディープフリーザーSC-DF25WL」が、燕市のファイザー製新型コロナウイルスワクチンの接種体制「燕市版コールドチェーン」に採用された。冷凍移送により保存期間が延長されるため、ワクチンが無駄にならない。 - わずか2週間で新型コロナウイルスを合成できる技術を開発
大阪大学と北海道大学は、PCR法を活用した感染性ウイルスの作出技術CPER法を用いて、従来法より大幅に作製時間を短縮した簡便な新型コロナウイルス人工合成技術を開発した。ウイルスの遺伝子改変も簡単にできる。 - 新型コロナワクチン1瓶で6回接種できる注射針を開発
エア・ウォーターは、シリンジ側に残る薬液を従来の3分の1に低減した「ローデッドスペース注射針」の国内販売を開始した。ファイザー製の新型コロナワクチンを1瓶から6回接種できる。 - 尿や血液から新型コロナウイルス重症化を予測する技術の開発
島津製作所、熊本大学、アイスティサイエンスは、修飾核酸測定を応用した新型コロナウイルス感染症の診断法を開発し、島津製作所は分析や前処理の条件を最適化した情報であるメソッドパッケージを開発した。 - 二酸化塩素が新型コロナウイルスを不活化
大木製薬と東北大学は、二酸化塩素が新型コロナウイルスを30秒間で99.99%以上不活化させることを確認した。