ワクチンの冷凍移送と保管が可能、燕市の接種体制に採用された可搬型冷凍庫:医療機器ニュース
ツインバード工業の可搬型冷凍庫「ディープフリーザーSC-DF25WL」が、燕市のファイザー製新型コロナウイルスワクチンの接種体制「燕市版コールドチェーン」に採用された。冷凍移送により保存期間が延長されるため、ワクチンが無駄にならない。
ツインバード工業は2021年4月22日、同社のワクチン運搬庫「ディープフリーザーSC-DF25WL」が、新潟県燕市が計画するファイザー製新型コロナウイルスワクチンの接種体制「燕市版コールドチェーン(燕市モデル)」に採用されたと発表した。
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SC-DF25WLは、周囲温度25℃において、−40〜+10℃まで1℃単位で庫内温度を設定できる可搬型冷凍庫。冷媒にヘリウムガスを使用したツインバードの冷却技術「FPSC(フリー・ピストン・スターリング・クーラー)」を搭載しており、ワクチン移送後は、そのまま診療所などの接種施設でワクチン保管庫として利用できる。また、AC100Vの家庭用電源だけではなく、自動車用のDC12V電源が使えるため、電源が喪失した際もワクチンを守れる。
ファイザーのワクチンを冷蔵で移送、保管する場合、まとめて自治体に配送された後、小分けしたワクチンの取り扱いは、接種施設までの移送時間が原則3時間以内、保存期間は5日間となっている。しかし、冷凍で移送してそのまま保管すれば、移送時間が24時間以内、保存期間は14日間に延長される。
SC-DF25WLを採用した燕市モデルでは、冷凍での移送、保管体制が可能で、接種期間の運用が弾力化するため、ワクチンが無駄にならない。さらに燕市モデルは、現在武田薬品工業が薬事承認を申請しているモデルナ製ワクチンにおいても、同じコールドチェーンが利用できる見込みだ。
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