治療空間自体が一体化した情報統合手術室の販売を開始:医療機器ニュース
日立製作所とOPExPARKは、OPExPARKの次世代情報融合プラットフォーム「OPeLiNK」の販売に合意し、日立は情報統合手術室「METIS」の販売を開始した。生体情報など手術時におけるさまざまな情報を一元管理できる。
日立製作所(日立)とOPExPARKは2021年2月25日、OPExPARKが製造、販売する次世代情報融合プラットフォーム「OPeLiNK(オペリンク)」の販売に合意し、日立が情報統合手術室「METIS(メーティス)」の販売を開始すると発表した。
OPeLiNKは、あらゆる機器と既存の仕組みを改造することなくネットワーク化し、手術室の映像情報や生体情報などを統合、表示、保存、配信する。METISは、OPeLiNKを中心に、医療機器を含む手術室のエンジニアリング、手術室運用効率化支援、メンテナンスを各科、各症例向けにSmart Cyber Operating Theater(SCOT)のコンセプト下でパッケージ化したもの。MRI画像など映像系だけでなく、生体情報など手術時におけるさまざまな情報を一元管理できる。
SCOTとは、治療効果とリスク低減の両立を目的として、治療空間自体が一体のシステムとなるスマート治療室を意味する。東京女子医科大学を中心に16機関が連携して開発を進めており、2018年7月にはOPeLiNKを活用した臨床研究を開始していた。
今後、日立とOPExPARKは、情報統合を活用した手術情報のデータベースの作成や、本データベースを用いた各科、各症例向け手術支援アプリケーションの拡充を行う予定だ。
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