3Dレーザー変位センサー組み込みスマートカメラ、簡単設置、簡単設定を実現:FAニュース
コグネックスは2021年2月1日、組み込み型画像処理システム「In-Sight 3DL4000」を発売した。「誰でも使える」「どこでも使える」「画像がゆがまない」をコンセプトとし、画像処理システムの活用拡大を進めていく。
コグネックスは2021年2月1日、組み込み型画像処理システム「In-Sight 3DL4000」を発売した。「誰でも使える」「どこでも使える」「画像がゆがまない」をコンセプトとし、画像処理システムの活用拡大を進めていく。
「In-Sight 3DL4000」は3次元レーザー変位センサーを組み込んだスマートカメラだ。特許取得済みのスペックルが生じない青色レーザー光源装置と、3D画像処理ツールを一体化したハードウェア、スプレッドシート形式で簡単設定が可能な「In-Sight スプレッドシート」などを組み合わせ、オールインワンで提供している点が特徴だ。インライン検査、ガイダンスおよび測定の際に、高品質の3D画像を素早く取得、処理できる。
設定の簡易化を図るために自動でキャリブレーションを行う機能を搭載。また「In-Sight スプレッドシート」のインタフェースは、スプレッドシートのセル欄に機能を入力するだけで画像処理に必要な機能を定義できる。プログラミングや外部処理は不要で、アプリケーション開発を容易に行える。また、2次元と3Dの画像処理を同時に行うことも可能だ。
食品・飲料、消費者向け製品、梱包、自動車、医療機器および家電製品などさまざまな業界での活用を推進する。コグネックス プロダクトマーケティング部 川田正之氏は「設置から使用まで最短で10分くらいで可能となる。従来は1時間以上かかるケースも多かった。さまざまな用途で活用可能だ」と語っている。
製造現場では人手不足の一方で、品質への要求が高まっており、製造ライン内での画像処理システムへのニーズが高まっている。コグネックスでは日本市場でも「コロナ禍の状況だが、2020年も1〜9月は前年比で成長を続けている。2021年も前年以上の成長が可能だと考えている」とコグネックス日本法人のジャパン・ディレクター立脇竜氏は語っている。
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