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個人間カーシェアに水を差す不正、EVの普及に水を差したい週刊誌自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ)

おはようございます。土曜日です。1週間、お疲れさまです。1月の終わりが近付いてきました。ぬるぬると時間が通り過ぎていくのは、2020年と変わらないように感じます。「気が付いたらもう○月」とならないように日々の過ごし方を変えたいですが、何をどうしたらよいのか見当もつきません。さて、1月21日にカーシェアリングに関して気になる発表がありました。

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 おはようございます。土曜日です。1週間、お疲れさまです。1月の終わりが近付いてきました。ぬるぬると時間が通り過ぎていくのは、2020年と変わらないように感じます。「気が付いたらもう○月」とならないように日々の過ごし方を変えたいですが、何をどうしたらよいのか見当もつきません。

 さて、1月21日にカーシェアリングに関して気になる発表がありました(※)。損害保険ジャパンなどを運営するSOMPOホールディングスとディー・エヌ・エー(DeNA)が共同出資会社で展開する個人間カーシェアリング「Anyca(エニカ)」。そのカスタマーサポート業務に当たる元DeNA社員が、ユーザーの個人情報(氏名や生年月日、住所、電話番号、性別、銀行口座情報、顔写真、運転免許証など本人確認書類画像)を持ち出したというのです。

(※)DeNA SOMPO Mobilityのプレスリリース

 元DeNA社員はそれらの個人情報でカードローンに申し込み、ユーザーが「身に覚えのないローンの申し込みで確認の連絡が入った」とカスタマーサポートに問い合わせたことから発覚しました。持ち出された個人情報は8人分だそうです。これまでカスタマーサポート業務では仮想デスクトップの採用やPC操作の動画収録など対策を取っていましたが、監視体制をさらに強化するとしています。

 エニカは元々DeNAが展開するサービスでしたが、2019年2月にSOMPOホールディングスと新会社「DeNA SOMPO Mobility」を立ち上げてエニカ事業を移管しました。個人間カーシェアリングは車両盗難などの懸念がありますが、SOMPOホールディングスがサービスに関与することによりユーザーの不安を軽減し、クルマを借りる側のユーザーだけでなく、クルマを貸し出すユーザーを増やそうという狙いがあったのです。

 「使っていないときにマイカーを個人間カーシェアリングで貸し出して維持費の軽減に」というエニカのコンセプトを初めて聞いたとき、とてもユニークで合理的だと感じたのを思い出しました。エニカでユーザーが得た貸し出し料は、車種によっては1カ月に3万9000円という調査結果も出ており、現実味のあるコンセプトでもあったのではないでしょうか。安心のためにSOMPOホールディングスが参加したにもかかわらず、個人情報の不正な持ち出しという不安を与える行為でユーザーを裏切ってしまうのはとても残念です。

日本の「脱ガソリン車」は何のため? 誰のため?

 週刊誌の気になる記事についても少し触れさせてください。1月20日、デイリー新潮が『菅政権の「脱ガソリン車」政策の黒幕 「テスラ」取締役を兼任していた経産省参与』という記事を配信しました。経済産業省の元参与である水野弘道氏がテスラの社外取締役としてストックオプションも持つ立場から日本の電気自動車(EV)の普及を後押ししたのはいかがなものか、自分が得る利益のためにテスラの株価を釣り上げる政策にしたいのではないか、と書き立てています。記事に当事者の水野氏のコメントはありませんでした。

 私は政治に関する取材をしたことがないので、政策が決まるまでにどれだけの人がどうやって関わるのか、正確なところは分かりません。そのため、この記事で指摘されている内容についてどうこう言うつもりはありません。ただ、Twitterで見かけた水野氏ご本人の反論は興味深かったです。反論の一連のツイートは「政府の仕事は離れますが、生まれた国である日本が国際競争力を維持しつつ、気候変動など世界の課題解決に貢献して尊敬される国であることを願っていますし、個人としては貢献したいと思っています」(原文ママ)と結ばれています。

 水野氏の他のツイートによれば、ご本人はクラシックカーパレードやF1が開催されるシルバーストーンサーキットにも通っていたとのこと。クラシックカーからレースカーまで興味を持つクルマ好きであるようです。また、ハイブリッド車(HEV)から燃料電池車(FCV)、EVまで電動車がさまざまある中で「(個人的な意見はあるけれども)何が最終的に選ばれるかは、消費者が決めるまで分からない」と繰り返し語っています。

 デイリー新潮の記事に戻りますが、「個人の利益のために政策を誘導すべきでない」という批判だけでなく、「EV推進はおかしい」という指摘も透けて見えます。なんたって『「脱ガソリン車」政策の黒幕』というタイトルです。個人的には、EV至上主義に偏るのも、EV至上主義に対抗するためにアンチEVに走るのも、どちらもなんだかなあと思います。「どの電動パワートレインか」ではなく、消費者が必要とする(であろう)クルマは何か、CO2の排出量を減らしていくにはどんな減らし方がいいかを考えていきたいですね。

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