超大画面ディスプレイは当たり前、メルセデスベンツは日時や場所を学習して操作を先読み:CES2021
メルセデスベンツは、オンラインで開催中の「CES 2021」(2021年1月11〜14日)において、セダンタイプの電気自動車(EV)「EQS」に採用するコックピットとインフォテインメントシステム「MBUXハイパースクリーン」を発表した。メルセデスベンツとしては最大のヒューマンマシンインタフェース(HMI)となる。
メルセデスベンツは、オンラインで開催中の「CES 2021」(2021年1月11〜14日)において、セダンタイプの電気自動車(EV)「EQS」に採用するコックピットとインフォテインメントシステム「MBUXハイパースクリーン」を発表した。メルセデスベンツとしては最大のヒューマンマシンインタフェース(HMI)となる。
MBUXハイパースクリーンには3つのディスプレイを統合した幅141cmのタッチスクリーンユニットが採用されており、インテリアのデザインに合わせてガラスカバーが湾曲している。8つのCPUコアや24GBのRAM、毎秒46.4GBのRAMメモリ帯域幅を備える。内部には合計12個のアクチュエーターが配置されており、乗員の操作に対して振動をフィードバックする。
MBUXハイパースクリーンの3つのディスプレイのうち、助手席側と中央の画面はOLEDを採用。画角や照明に関係なく高コントラストな表示を実現する。
カメラや光センサーによって、画面の明るさは周囲に合わせて調整する。ディスプレイのカバープレートはコーティングによって反射を軽減するとともに汚れをつきにくくした。また、湾曲したガラスカバーには傷がつきにくいものを採用した。
MBUXは2018年から「Aクラス」で搭載が始まったインフォテインメントシステムで、最新の「Sクラス」からは第2世代のMBUXが搭載される。第2世代のMBUX向けの新機能として「トラベルナレッジ」も発表した。現在地やルート沿いのランドマークに関する情報を提供する機能で、建物の横を通り過ぎるときなどに「この建物は何?」「左手のレストランの名前は?」などの質問に音声アシスタントが答える。
ダッシュボード全面に広がるコックピットだが、メニューのスクロールや音声コマンドによる操作に頼ることなく必要な機能を上位に提示する「ゼロレイヤー」によって操作性を高める。ユーザーがどこかをクリックしたりスクロールしたりする前に、個人に合わせてカスタマイズした機能やサービスを提供するとしている。
例えば、あるユーザーが決まった曜日や時間帯に特定の相手に電話をかける場合は、MBUXがその日時に電話をかけるか提案する。ユーザーのプロファイルに合わせて提案を変更するため、その日時に別のユーザーが運転していた場合は電話をかけることを提案しない。また、気温が低い日に温感マッサージを使用するユーザーには、気温に合わせて自動的に温感マッサージを勧める。ステアリングのヒーターとシートのヒーターのように必ずセットで使う機能が決まっているユーザーに向けては、1つ目の機能をオンにした後でもう1つの機能を起動するか尋ねる。位置情報も活用する。急勾配な駐車場の出入口などで最低地上高を上げるリフトアップ機能を使った場合、その機能が使用されたGPS情報を記憶し、その場所に近づくと同じ機能を使用するか、確認する。
ユーザーが求める表示や操作をMBUXが学習し、インフォテインメントシステムや快適装備、車両の機能など分野ごとに個別にその時々にあわせた機能を提案する。マッサージプログラムや誕生日のリマインド、タスクのリストまで、20種類以上の機能を自動で提案するが、ユーザーは提案を拒否することもできる。
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