仮想世界で共同作業できるプラットフォームのオープンβ開始:メカ設計ニュース
NVIDIAは、オープンでクラウドネイティブなプラットフォーム「NVIDIA Omniverse」のオープンβを開始した。NVIDIAのWebサイトから直接ダウンロードでき、NVIDIA RTX対応GPUで実行できる。
NVIDIAは2020年12月16日、オープンでクラウドネイティブなプラットフォーム「NVIDIA Omniverse」のオープンβを開始したと発表した。
NVIDIA Omniverseは「NVIDIA RTX」とPixarの「Universal Scene Description(USD)」をベースにした、リアルタイムのグラフィックス/シミュレーションプラットフォームである。
クリエイターやエンジニア、デザイナーは、「Autodesk Maya」「Revit」「Adobe Photoshop」「Substance Designer」「Substance Painter」「McNeel Rhino」「Trimble SketchUp」「Epic Unreal Engine」などのアプリケーションへのOmniverse Connectorにアクセスできる。他に「Blender」「Houdini」「3ds Max」「Motion Builder」など向けの開発も進んでいる。
今回、NVIDIA Omniverseのソフトウェア内で使えるアプリケーションをオープンβの一部としてリリースした。アプリケーションには、建築や工学、建設のプロフェッショナル向けの「Omniverse View」、デザイナー、クリエイター、メディアおよびエンターテインメント、製造や製品設計の専門家向けの「Omniverse Create」、3Dディープラーニング研究者向けの「Omniverse Kaolin」が含まれる。
2021年前半には、AI(人工知能)を活用したフェイシャルアニメーションアプリケーション「Omniverse Audio2Face」、「GeForce RTX」ゲーマー向けの「Omniverse Machinima」、ロボティクス開発向けの「Isaac Sim 2021.1」のリリースを予定している。
NVIDIA Omniverseを利用することで、あらゆる場所のチームメンバーが仮想世界で共同作業できる。リアルタイムでフォトリアルなレンダリングを通して同時に作業することで、効率性や生産性、柔軟性が向上する。
同プラットフォームは、NVIDIAのWebサイトから直接ダウンロードでき、NVIDIA RTX対応GPUで実行できる。
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