「ZIPC」のキャッツが社名変更、NTTデータ オートモビリジェンス研究所に:組み込み開発ニュース
NTTデータの子会社キャッツは、社名を「NTTデータ オートモビリジェンス研究所」に変更した。名称変更により、NTTデータグループ自動車技術のR&Dセンターとしての役割を担い、次世代モビリティ社会に必要な機能のソフトウェア化を進める。
キャッツは2020年12月1日、社名を「NTTデータ オートモビリジェンス研究所」に変更した。同社はNTTデータの子会社。今後、同社の研究開発資源と体制を拡大し、NTTデータグループの自動車インダストリー向けソリューションのR&Dセンターを目指す。
キャッツはこれまで、より効率的で高品質な車載ソフトウェア開発のV字型プロセスを可能にするツールの提供や、自動運転システム検証ソリューションの研究開発などに携わってきた。
次世代のモビリティ社会では、関連機能のソフトウェア化が進むと考えられる。そのため、NTTデータグループ自動車技術のR&D(研究開発)センターとしての役割を担うべく、今回、社名を変更した。
NTTデータ オートモビリジェンス研究所では、モビリティ社会に必要な機能のソフトウェア化を進めるため、新しい技術やプロダクトサービス、国際標準の調査をはじめ、技術検証などを実施していく。
また、2025年までに、CASE(Connected:コネクティッド、Autonomous:自動化、Shared&Services:シェアリングとサービス、Electric:電動化)技術の研究成果であるプロジェクト「GARDEN」の実用化を目指す。ハイブリッドAI(人工知能)やシナリオドリブンシミュレーターといったGARDENの成果は、今後順次公開していく。
なお、ZIPCシリーズなど旧キャッツのツール事業やソリューション事業は、今後も継続して提供する。2021年以降は、スマートテストやモビリティアナリティクスなどの新ソリューションを提供する予定だ。
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