マネジメントコックピットはAIが売り上げや在庫、発注数など各KPIの着地予測を算出した上で、今後取るべき推奨シナリオを提示するサービスだ。ダッシュボード上には「売り上げ達成率」「営業利益率」「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」などのKPI以外に、「成り行きを見守る(現状維持)」「マーケティング費用増額」「値下げ」といった推奨シナリオと、それを実行した場合のKPI予測値を提示する「AIレコメンデーション」のタブなどが表示される。
推奨シナリオをどれか1つ選択すると、内容に応じて、各部門がとるべきアクションや想定されるリスクが表示される。例えば「マーケティング費用増額」を選んだ場合、調達部門はサプライヤーの調整や空輸など輸送手段の切り替え手続きが必要であることや、在庫枯渇のリスクに注意すべきである旨を伝えてくれる。
プロダクツ&サービスは、製品端末を通じてユーザーの行動や端末の使用状況などを把握し、ユーザーの好みに合わせた個別のサービスを提供することで、顧客価値(CX)を最大化する。AI Hub プラットフォーム上でユーザーや端末などのサービス管理を行う他、モニタリング、サービスデリバリーなども実行する。
アセットメンテナンスは、工場内に設置したセンサーやドローンで設備や建築物の画像や各種データを取得して、異常の有無をAIで自動分析するサービスだ。設備点検の業務効率化と保安力の向上を同時に実現する。AIで設備の劣化状況を俯瞰的に監視できるため、点検計画や補修計画も最適化できる。
アクセンチュアが手掛けるAIサービスについて、保科氏は「当社によるAIサービスグループの支援は、AIエンジン導入時のアセスメントからはじまり、実証実験や本導入を行い、導入後もサービス全体を高度化するサイクル全般に及ぶ。単にAIクラウドサービスを開発して提供するというのではなく、業務の再設計から関連システムを含めたシステムの再構築、社内人材の定着化まで全てサポートする。当社がこれまで培ってきた方法論やAI開発拠点を全て駆使して、国内企業のAI化をこれからも支えていきたい」と展望を語った。
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