COVID-19でのコミュニケーション減に不安感、テレワークは「課題あり」が約8割:MONOist/EE Times Japan/EDN Japan読者調査(2/3 ページ)
MONOist、EE Times Japan、EDN Japanのアイティメディア製造業向け3媒体は「新型コロナウイルス感染症のモノづくりへの影響に関するアンケート調査」を実施した。調査は2020年6月に続く3度目。前回に引き続き、テレワークを通じた社内外でのコミュニケーションや、業務の変化に関する悩みの声などが多数寄せられた。
リアルイベントの開催見合わせが続く
COVID-19による業務の変化を尋ねたところ、「変わらない」が41.4%で最多となった。続いて、「以前と同じ業務内容で、業務量が減った」が26.9%、「以前と同じ業務内容で、業務量が増えた」が18.7%、「以前とは違う業務内容になり、業務量が増えた」が9.6%、「以前とは違う業務内容になり、業務量が減った」が3.7%となった。まとめると、業務量や業務内容が「増加した」という回答は合計で28.3%で、「減少した」という回答は合計で30.6%だった。
COVID-19の影響に対して実施中、あるいは、実施予定の対応策を複数回答可で尋ねると「コラボレーションワーク(テレワーク)の活用」が59.0%、「自社イベント・セミナーの開催中止・延期」が32.5%、「オンラインイベントの実施」が27.5%となった。COVID-19感染再拡大への懸念が続く中、通常業務やイベントでの対面接触を避けて、オンライン化を検討、実施する動きは続いているようだ。
テレワークで業務が思い通りに進まない?
COVID-19への対策として期待するツールや技術を複数回答可で尋ねたところ、「テレワークシステム」が65.0%で最多となり、次いで「遠隔会議システム」が60.0%、「オンラインイベント(展示会やセミナー)やプラットフォーム」が26.5%となった。一方で、「CAD仮想化(仮想デスクトップ、VDI)」は、前回調査時には23.6%で3番目だったが、今回は15.5%と順位を落とした。
また、テレワークを導入した回答者に対して、テレワークの活用状況を尋ねたところ、「テレワークはできているが、出社していた時ほど業務が進まない」という答えが53.0%だったのに対して、「出社していた時と変わらないくらいできている」は32.5%にとどまった。前回調査時に引き続き、テレワークでの業務遂行に関して、少なからず課題感を持つ回答者が多数派だったようだ。なお、「テレワークができていない、業務が進んでいない」は7.7%、「そもそもテレワークが許されない」は6.8%だった。
「テレワークはできているが、業務が進まない」理由を自由記述で尋ねると、インターネットの通信速度が遅いことなど、自宅のネットワーク環境に業務進捗が左右される点を指摘する声が多かった。また、社内従業員間での会話量が減少した他、対面での訪問営業が困難になっているという意見もあった。こうしたコミュニケーションに関する課題感については、「出社していた時と変わらないくらいできている」とした回答者も同様に抱えているようだ。また、生産部門や販売部門では、そもそもテレワーク自体が実施困難だという指摘も見受けられた。
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