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板金モデリングとネジ追加をFreeCADのプラグインでサクッと試してみた無償3D CAD「FreeCAD」を使ってみよう(5)(4/5 ページ)

オープンソースの3D CAD「FreeCAD」をご存じだろうか。無償でありながら、3Dモデリング、メッシュデザイン、製図(ドラフト)、有限要素法解析(FEM)、レイトレーシング、ロボティクス機能など、標準機能がとにかく充実している。本連載では「FreeCAD 0.18」を用いて各機能の実際の操作や使用感を紹介していく。連載第5回では、標準搭載されていないプラグインのワークベンチの中から、板金の曲げを設計する「Sheet Metal」とネジなどを自動付加する「Fasteners」を取り上げる。

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曲げ逃げの追加

 今度は、逃げのある曲げを作成する。これまで説明した作業手順を応用して、以下のようなベース板を作成する。板厚はデフォルトの「1mm」とした。

切り欠きを入れたベース板
図25 切り欠きを入れたベース板 [クリックで拡大]

 次に、切り欠きの奥のエッジを選び、曲げを作成する。ここではいったん、全く逃げがない状態で曲げ部(立ち上がり)が追加されている。

曲げ部(立ち上がり)を追加した状態
図26 曲げ部(立ち上がり)を追加した状態 [クリックで拡大]

 ここでは、曲げ逃げを板厚(1mm)の倍取ることにする。フィーチャーツリーでBendを選び、プロパティのパラメーター「gap1」と「gap2」のそれぞれに逃げ寸法「2mm」を入力する。さらに、「Prameters Relief」の奥行き寸法「reliefd」と幅寸法「reliefw」もそれぞれ「2mm」とする。

「Prameters Relief」の値を修正
図27 「Prameters Relief」の値を修正 [クリックで拡大]

 これで曲げ逃げが追加された。

曲げ逃げが追加された状態
図28 曲げ逃げが追加された状態 [クリックで拡大]

 展開しても、設定した曲げ逃げが考慮されることが分かる。

展開形状にも曲げ逃げが加わっている
図29 展開形状にも曲げ逃げが加わっている [クリックで拡大]

作成した板金図や展開図を図面化する

 今回作成した板金モデルは、前回試したワークベンチ「TechDraw」で図面化することも可能だ。

「TechDraw」で図面化もできるようだ
図30 「TechDraw」で図面化もできるようだ [クリックで拡大]

 しかし、残念ながら展開形状に関しては図面化できないようだ。Body配下に展開形状であるUnfoldをコピーした「BaseFeature001」を置いても読み込みができなかった。

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