デンソーの「電動開発センター」が開所、新たな電動システム開発体制が整う:電動化
デンソーは、自動車の電動化領域の開発と生産体制を強化するため、安城製作所(愛知県安城市)内に設けていた「電動開発センター」を開所した。
デンソーは2020年6月5日、自動車の電動化領域の開発と生産体制を強化するため、安城製作所(愛知県安城市)内に設けていた「電動開発センター」を開所したと発表した。
同センター内には、先行・量産開発、車両やシステムの試験などを行う開発棟、信頼性試験を行う耐久棟、開発した製品の走行試験を行う屋外試験路、量産ラインの立ち上げを行うための工場が配置されている。従業員数は約2400人で、生産人員に加えて、開発・設計人員も集結。先行開発から試作、実証、量産ラインの立ち上げ・安定化までを一貫して行うことで、電動化領域の製品開発の加速を目指す。新しく増設された工場では、将来の工場内からのCO2排出ゼロを目指し、省エネ技術の実証も行う。
トヨタ自動車とデンソーは2019年4月、電子部品事業の集約を正式に決定し、事業譲渡契約の締結に合意した。これまでトヨタ自動車とデンソーの双方で行ってきた電子部品事業を、より専門性の高いデンソーに集約することで競争力を高める狙いがある。
当初は、2019年末に生産を、2022年以降に開発機能をトヨタ自動車からデンソーに移管する計画だったが、よりスピーディーに新たな体制を実現するため、開発、生産の両機能を2020年4月1日付で集約することを決めた。実際に、トヨタ自動車の広瀬工場(愛知県豊田市)における電子部品の生産、広瀬工場の土地と生産インフラ、電子部品の開発機能、該当する図面や開発設備はデンソーに譲渡され、2020年4月からはデンソーの広瀬製作所となっている。
今回開所した電動開発センターは、デンソーが安城製作所と広瀬製作所を電動化領域のグローバルマザーとして構築していく電動化製品のグローバルな供給体制の中核的な役割を担うことになる。
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