国内3Dプリンタ市場、2021年以降大きく成長に転じる可能性:3Dプリンタニュース
IDC Japanは、国内インダストリアル/3Dプリンタ市場の実績と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を含めた今後の市場予測について発表した。
IDC Japanは2020年6月3日、国内インダストリアル/3Dプリンタ市場の実績と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を含めた今後の市場予測について発表した。
※本稿では、3Dプリンタ市場にフォーカスした内容をお届けする。
2019年実績と2020年の予想、COVID-19の影響は
2019年の国内3Dプリンタ市場規模は、前年比3.6%増の172億3000万円。対して、2020年はCOVID-19の感染拡大に伴い、展示会やイベントの中止/延期、ショールームの閉鎖などによる製品訴求機会の損失が大きく影響した他、在宅勤務や休業の影響などから営業機会も減少し、特にハイエンド機種の販売にマイナスの影響が出ているという。こうした状況を踏まえ、2020年の国内3Dプリンタ市場の支出額は、前年比8.1%減の158億3900万円となり、2019年の実績を大きく下回ると予測する。
2021年以降は大きく成長、新たなビジネスが生まれる可能性も
一方、2021年以降の国内3Dプリンタ市場については、大きく成長に転じる可能性が高いとの見解を示す。COVID-19の影響による緊急事態に対応し、3Dプリンタを活用した部品製造などの事例が国内外で多数見られたことから、今後3Dプリンタの適用範囲はさらに広がり、新たなビジネスが生まれる可能性があるとしている。
さらに、製造業におけるプロセス変革の実現に向け、3Dプリンタの活用が着実に進むことから、3Dプリンタに対する支出は堅調に推移していくという。同社は、国内3Dプリンタ市場支出額の2019〜2024年の年平均成長率(CAGR)を6.8%と予測し、2024年の国内3Dプリンタ市場の支出額は、239億8700万円になるとみている。
今回の調査を受け、同社 イメージング、プリンティング&ドキュメントソリューション グループ リサーチマネージャーの三谷智子氏は「3Dプリンタ市場はCOVID-19への対応をきっかけに、新たなビジネスが立ち上がる可能性がある。ベンダーは、こうした新たなビジネスを支援することで、3Dプリンタ市場全体の成長を促進する施策が求められる」と述べている。
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