センシングカメラボードをクラウド制御できるエッジプラットフォームを提供:製造業IoT
JIG-SAWは、同社のIoTエンジン「neqto:」を用いて、ソニーの「SPRESENSE」のカメラボードをクラウド制御できるエッジプラットフォームを提供する。SPRESENSEのセンシングとエッジAIを組み合わせることで、多様な分野で広くIoTを応用可能になる。
JIG-SAWは2020年4月30日、同社のIoT(モノのインターネット)エンジン「neqto:」を用いて、ソニーの「SPRESENSE(スプレッセンス)」のカメラボードをクラウド制御できるエッジプラットフォームを提供すると発表した。
SPRESENSEは、スマートセンシングプロセッサ「CXD5602」を搭載するIoT端末向けボード。JIG-SAWは、SPRESENSEを柔軟に活用できるIoT開発環境として、無線接続やセキュリティ、データストレージ、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)、ソフトウェアコンポーネント管理用のライブラリをフルセットで提供する。
また、JIG-SAWは、必要なIoTデータのみをエッジ処理でクラウドに転送するAI(人工知能)技術の結合に向けて、デジタルトランスフォーメーション戦略を強化する。IoT開発環境の提供と併せて、クラウド上でビジネスロジックを開発し、エッジAIテクノロジーを利用できるサービスも開始する。
SPRESENSEのセンシングとneqto:のエッジAIを組み合わせることにより、多様な分野で広くIoTを応用できる。利用例として、製造業で機器の検査や異常検知に活用したり、交通インフラや商業施設が道路状況を監視して交通量を計測したりといった用途が挙げられる。
neqto:を利用できるSPRESENSE製品群の第1弾は、SPRESENSEのメインボードと拡張ボードおよびカメラボード、Wi-Fiアドオン(iS110B)となっている。
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