連載
位置公差の総仕上げと振れ公差について 〜曖昧さを取り除く幾何公差〜:産機設計者が解説「公差計算・公差解析」(15)(2/4 ページ)
機械メーカーで機械設計者として長年従事し、現在は3D CAD運用や公差設計/解析を推進する筆者が公差計算や公差解析、幾何公差について解説する連載。最終回となる第15回は「位置公差」の残りと「振れ公差」について取り上げ、幾何公差の解説をまとめます。
2−4.対称度(Symmetry)
続いて「対称度」ですが、JISによると、
データム軸直線またはデータム中心平面に関して互いに対称であるべき形体の対称位置からの狂いの大きさをいう
と定義されています。
2−5.データムに関連した輪郭度
線の輪郭度、面の輪郭度については、データムに関連しない場合の「形状公差」でその説明を行っています。データムに関連する場合の公差域の定義を以降で示します。なお、データム有無における比較については、使用例の図面を利用しています。
2−5−1.線の輪郭度(Profile of a line)
2−5−2.面の輪郭度(Profile of a surface)
線の輪郭度も面の輪郭度も、データムがある場合とない場合の違いが分かりにくいかもしれませんが、データムがある場合は形状公差とは異なり、「相対比較するための基準」があります。
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