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壊れない2足歩行ロボットが進化、ハンコ自動押しロボの実力は?――iREX2019サービスロボットレポート:2019国際ロボット展レポート(5/5 ページ)
過去最大規模の開催となった「2019国際ロボット展(iREX2019)」。本稿では、サービスロボットゾーンの展示を中心にレポートする。川崎重工業とトヨタ自動車のヒューマノイドロボットが進化していた他、遠隔操縦に用いるアバターロットの他、協働ロボットがハンコを自動で押印するロボットなどに注目が集まった。
22軸の変形ロボットが驚きの低価格
中国・深センのRobosenは、変形ロボット「T9」を出展していた。まるで某アニメのように、ヒト型と自動車型の間で自由に変形できるのが大きな特徴。もちろん、ヒト型では2足歩行、自動車型では車輪走行が可能だ。価格は499米ドル(約5万5000円)で、2020年には日本でも発売する予定だという。
ヒト型と自動車型はボタン1つで自動変形。多彩なアクションが可能だ(クリックで再生)
サイズは265×163×340mm(ヒト型)で、重量は1.48kg。2000mAhのバッテリーを内蔵し、スマホアプリから操作できる。22軸の自由度(腕4×2、脚5×2、胸2、車輪×2)を持つ本格的なロボットとして、499米ドルという価格は激安ともいえるが、コストダウンのためにサーボモーターは自社開発したという。
ホビー向けの他、教育向けとしても考えられており、Scratch風のビジュアルプログラミングにも対応する。コミュニティーサイト「Robosen Hub」を利用すれば、世界中のユーザーとプログラムをシェアすることが可能とのことだった。
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