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壊れない2足歩行ロボットが進化、ハンコ自動押しロボの実力は?――iREX2019サービスロボットレポート2019国際ロボット展レポート(4/5 ページ)

過去最大規模の開催となった「2019国際ロボット展(iREX2019)」。本稿では、サービスロボットゾーンの展示を中心にレポートする。川崎重工業とトヨタ自動車のヒューマノイドロボットが進化していた他、遠隔操縦に用いるアバターロットの他、協働ロボットがハンコを自動で押印するロボットなどに注目が集まった。

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RPAとロボットの融合でオフィスを効率化

 デンソーウェーブの協働ロボット「COBOTTA」を利用したソリューションとして話題となっていたのは、日立キャピタルらが開発した押印ロボット。IT化の遅れの“象徴”ともいえるハンコを、最先端のロボットがペタペタ押すのはややシュールな画であるが、同社の調査にれば、これは自動化のニーズが最も高かった1つだという。

ハンコを自動で押すロボット
ハンコを自動で押すロボット。伝統と技術の融合?(違う気もする)(クリックで拡大)

 押印を簡単に廃止できないのは、相手がある習慣だからだ。自社が先にペーパーレス化しても、取引先から押印を求められれば、対応せざるを得ない。過渡期ならではのニーズといえるだろう。

押印作業のデモ。押印自体はすぐ終わるが、その前後で書面電子化も行う(クリックで再生)

 同社は、サイバー空間のロボットともいえるRPA(Robotic Process Automation)と、フィジカル空間のロボットを組み合わせれば、オフィスのさまざまな業務の自動化が可能とみる。ニーズが大きかった書面電子化と押印の機能は基本プログラムとして実装し、その他の機能については個別に追加する。2020年3月より、月額制のサービスとして提供を開始する予定だ。

定型書面の押印と冊子型書類の電子化に対応。機能の追加も可能だ
定型書面の押印と冊子型書類の電子化に対応。機能の追加も可能だ(クリックで拡大)

いとうまい子氏が介護予防ロボットを開発

 タレントのいとうまい子氏が紹介していたのが、エクサウィザーズの介護予防ロボット「ロコピョン(LocoPyon)」。運動不足による筋力の低下は、介護の大きな原因となる。これは、シャープの「ロボホン」を活用したシステムで、毎日一緒にスクワットしてもらうことにより、それを防ごうというものだ。

ヒザがないロボホンなのでこうなるが、スクワット感は出ている
ヒザがないロボホンなのでこうなるが、スクワット感は出ている(クリックで拡大)
いとうまい子氏は、大学院で介護予防の研究にも取り組んでいる
いとうまい子氏は、大学院で介護予防の研究にも取り組んでいる(クリックで拡大)

 筋肉や関節の機能が低下した状態は「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」と呼ばれる。高齢者は転倒への不安などで外出を避けがちだが、そうなるとさらに筋力が低下し、転びやすくなるという悪循環に陥ってしまう。従来は、運動を促すために職員が電話をかけていたが(ロコモコール)、人手には限界がある。

 ロコモコールの代わりとなるのがロコピョンだ。かわいい外見のロボットを使うことで、親しみを持ってもらいやすい。モチベーションを上げるため、スクワットのレベルを判定する機能も用意した。いとう氏は、「介護ばかりが重視されがちだが、介護状態にならないよう予防してもらうのが一番」と普及への期待を込めていた。

ロコピョンと一緒にスクワット
ロコピョンと一緒にスクワット。5回×3セット(朝昼晩)で効果があるという(クリックで拡大)

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