壊れない2足歩行ロボットが進化、ハンコ自動押しロボの実力は?――iREX2019サービスロボットレポート:2019国際ロボット展レポート(3/5 ページ)
過去最大規模の開催となった「2019国際ロボット展(iREX2019)」。本稿では、サービスロボットゾーンの展示を中心にレポートする。川崎重工業とトヨタ自動車のヒューマノイドロボットが進化していた他、遠隔操縦に用いるアバターロットの他、協働ロボットがハンコを自動で押印するロボットなどに注目が集まった。
一台三役で清掃も警備も案内もOK
オムロン ソーシアルソリューションズは、商業施設などで清掃、警備、来客案内を行える「複合型サービスロボット」を出展していた。従来は単機能のロボットが多かったが、複合型であれば、朝は清掃、昼は案内、夜は警備といったように、ロボットの稼働率を上げることができる。2020年5月より提供を開始する予定だ。
巨大なキャベツ収穫ロボットが登場
農林水産省の「スマート農業」ブースでは、さまざまな農業ロボットが展示されていた。立命館大学とオサダ農機が出展していたのはキャベツ収穫ロボット。市販のキャベツ収穫機をベースに、自律機能を追加、自動でのキャベツ収穫を可能とした。既に北海道で実証試験を行っており、2022年の商品化を目指している。
ポイントとなるのはキャベツの認識だ。このロボットでは、インテルの3Dカメラ「RealSense」を2台使って、真上と横からキャベツを検出。キャベツの位置に合わせて走行経路を生成し、高さに合わせて車高を調整できるという。車上では、キャベツの選別のみ人手が必要なものの、運転と収穫は全て自動だ。
また農研機構は、水田の水管理を行うシステムを出展していた。米作りでは、毎日の水管理が大きな手間となっているが、このシステムは水田の水位と水温を遠隔で確認できる他、給水の自動化も実現。実証試験によれば、水管理に要する時間を約80%も削減できたという。既に発売も開始されているとのこと。
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