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最適な造形設計案を導き出す、金属3Dプリンタ向け積層造形プロセス技術3Dプリンタニュース

日立製作所は、複雑な形状の部品を手動設計の2倍以上の精度で製造できる、金属3Dプリンタ向けの積層造形プロセス技術を開発した。シミュレーションによる仮想造形を繰り返すことで、サポート体積の削減を含めた最適な造形案を導き出す。

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 日立製作所は2019年10月4日、複雑な形状の部品を手動設計の2倍以上の精度で製造できる、金属3Dプリンタ向けの積層造形プロセス技術を開発したと発表した。

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積層造形プロセス技術のイメージ(クリックで拡大) 出典:日立製作所

 金属3Dプリンタで複雑な形状の部品を積層造形する場合、造形中の変形を防ぐサポートの設計も困難になるため、手動で設計する必要があった。

 今回開発した技術では、形状や材料の物性、造形条件のデータを用いて造形シミュレーションを実施し、積層時の熱収縮変形がサポート配置面にもたらす力の分布を計算する。

 計算結果から、力の強弱に合わせたサポートを設計し、シミュレーションによる造形を繰り返すことで、最適な造形案を導き出す。これにより、手動による設計と比べて寸法精度が2倍以上向上し、サポートの体積を約4割削減できる。

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造形シミュレーターによる造形イメージ(クリックで拡大) 出典:日立製作所

 また同社は、真空・予熱機構を搭載した4レーザービームの金属3Dプリンタも開発した。同プリンタの真空機構により、造形部品の周囲から空気が排出できるようになり、従来装置よりも約30%、不純物濃度が低減する。予熱機構は造形中の部品温度を制御して、工具鋼系部品の割れを防ぐ。さらに、4レーザービームを同時に使用すると、1ビームだけの時と比べて造形スピードが2倍以上になる。

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