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データで見る日本の製造業、日本を取り巻く3つの潮流ものづくり白書2019を読み解く(1)(3/5 ページ)

日本のモノづくりの現状を示す「2019年版ものづくり白書」が2019年6月に公開された。本連載では3回にわたって「2019年版ものづくり白書」の内容を掘り下げる。第1回では「第1章 平成の製造業とものづくり白書の変遷」「第2章 日本のものづくり産業が直面する課題と展望」を中心に、日本の製造業の現状について整理した上で、日本の製造業を取り巻く3つの潮流を概観する。

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日本の製造業における人材不足

 日本の製造業においては人手不足がますます深刻化し、大きな課題となっている。人材確保状況について製造業の認識を確認すると、「特に課題はない」と回答した企業が過去3年間で約19%から約5%へと減少する一方、「大きな課題となっており、ビジネスにも影響が出ている」との回答が約23%から約36%へと約13%増加。約95%もの企業が人材確保に何らかの課題を感じており、人材不足はますます深刻さを増していることが分かる(図13)。

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図13:人材材確保の状況(クリックで拡大)出典:2019年版ものづくり白書

 なかでも確保が課題となっている人材は「技能人材」で、その割合は過半数の55%にも上る(図14)。

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図14:特に確保が課題となっている人材(クリックで拡大)出典:2019年版ものづくり白書

日本の製造業を取り巻く3つの潮流

 2019年版ものづくり白書では、日本の製造業を取り巻く環境は著しく変化しており、デジタル技術の活用により産業構造が変革する第4次産業革命が進展するとともに、グローバル化への反動としての保護主義の動きが高まり、国際社会が共通して直面する社会的課題の解決に向けた企業の取り組みが求められるソーシャルビジネスの加速といった動きが活発化していくと指摘する(図15)。

 これら「第4次産業革命の進展」「グローバル化の展開と保守主義の高まり」「ソーシャルビジネスの加速(環境や社会的課題の解決)」について、それぞれ詳しく見ていきたい。

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図15:我が国製造業を取り巻く三つの潮流(クリックで拡大)出典:2019年版ものづくり白書

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