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省人化や対象加工物の範囲拡大に貢献する小型複合加工機2モデル:FAニュース
ブラザー工業は、小型複合加工機「SPEEDIO」シリーズから、新たに「M200X3」「M300X3」を発売した。ローディングシステムの搭載と加工エリアの拡大、旋削トルクの強化により、省人化や対象加工物の範囲拡大に貢献する。
ブラザー工業は2019年9月16日、小型複合加工機「SPEEDIO(スピーディオ)」シリーズから、新たに「M200X3」「M300X3」を発売した。価格は、M200X3が1110万円、M300X3が1300万円(各税別)だ。
M200X3は、旋削機能を搭載した量産部品加工向けの小型複合加工機「M140X1」「M140X2」の後継機となる。オプションのローディングシステム「BV7-870」の搭載により、省人化に対応する。
M300X3は、X移動量を300mm、治具エリアをΦ350mm、X350mmに拡大し、旋削トルクは最大102Nmまで向上した。加工エリアの拡大と旋削トルクの強化により、鉄系ワークやアルミの大径ワークに対応でき、対象加工物の範囲を広げる。
両モデルとも、旋削加工からマシニング加工機へのワークの付け替えが不要で、ハンドリング時間を削減できる。また、旋削加工とマシニング工程を1台で行うため、工程変更に伴う位置精度の誤差が生じず、加工精度と生産効率の向上につながる。
自動車部品、二輪車部品、一般機械部品の量産加工分野において、旋削加工とマシニング加工が必要なワークの工程を1台で集約するため、設備投資額と機械設置面積の削減へ貢献する。
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