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オフラインで顔や表情の認識が可能なMCUベースソリューションを発表:人工知能ニュース
NXP Semiconductorsは、スマートホームや商用・産業用機器にオフラインでの顔・表情認識機能を搭載するMCUベースのソリューションを発表した。
NXP Semiconductors(NXP)は2019年9月9日、スマートホームや商用・産業用機器に、オフラインでの顔・表情認識機能を搭載するMCUベースのソリューションを発表した。
NXPのプロセッサ「FreeRTOS」を駆動する「i.MX RT106F」を基としたもので、OEM企業はさまざまなIoT(モノのインターネット)製品に顔、表情、感情認識機能を迅速、容易、かつ低コストで組み込むことができる。
i.MX RT106Fは、クラウドへの接続なしでニューラルネットワークを用いた顔検知や認識、なりすまし防止を行う。量産に対応した事前認証済みハードウェア、ソフトウェアツールのほか、カメラ、ディスプレイドライバを搭載した同社の顔、表情認識向け完全統合型OASISフェースプロセッシングエンジンを搭載している。
同社は、本ソリューションを用いることで、既存のMCUベースのソリューションと比べて総システムコストを半減できるとしている。現在OEM企業に同ソリューション向け評価、開発キットへの早期アクセスを提供しており、2020年4〜6月に販売を開始する予定だ。
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