24V電源を備え−40℃で動作する産業用ラズパイ、ハーティングがアピール:産業オープンネット展2019
ハーティングは、「産業オープンネット展2019 東京」において、産業機器に求められる動作温度範囲、振動やノイズに対する耐久性を持つ「Raspberry Pi」である「RevPiシリーズ」を展示した。
ハーティングは、「産業オープンネット展2019 東京」(2019年7月30日、大田区産業プラザPiO)において、産業機器に求められる動作温度範囲、振動やノイズに対する耐久性を持つ「Raspberry Pi」である「RevPiシリーズ」を展示した。標準モデルとなる「RevPi Core 3」はAmazon.comでも販売されており、価格は約3万5000円だ。
シングルボードコンピュータのRaspberry Piは、IoT(モノのインターネット)プロジェクトのPoC(概念実証)をはじめ、さまざまな用途で利用されている。ただし、汎用ボードであるがゆえに、温度や振動、ノイズなど周辺環境が厳しい工場の生産ラインでのまま利用するのは難しいことが多い。
RevPiシリーズは、産業機器用コネクターメーカーであるハーティングの知見やノウハウを活用して、産業機器に求められる仕様や堅牢性を確保しつつ、Raspberry Piの規格も満たすように開発した製品だ。通常のRaspberry Piでは5Vの電源電圧を、24Vまで高めてある。動作温度範囲は−40〜55℃で、耐振性や耐ノイズ性も産業機器の要求を満たすという。Ethernetコネクターを用いて、OPC UAやEtherCAT、PROFINET、EtherNet/IP、Modbusなどの産業用ネットワークと接続することができる。さらに、RevPiシリーズでは、防水コネクターを採用した防水タイプもそろえている。
一般的なRaspberry PiでPoCの開発を進めた後、より本格的なプロトタイピングや長期の実証試験に移行する場合、RevPiシリーズを使えばソフトウェア資産をそのまま活用することができる。また、USBコネクターによる拡張性の高さも特徴の1つになっている。「USBはケーブル1本で通信と電源供給を行えるので、さまざまなセンサーを試す上で便利だ。PCで広く利用されていることもあってUSB対応のセンサーやストレージは多数あり、それらを活用できる。厳しい環境で使うのであれば、当社が扱う産業グレードの製品を活用してもらえれば」(ハーティングの説明員)という。
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