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POSIX準拠のスケーラブルリアルタイムOSが「MPPA」プロセッサに対応:組み込み開発ニュース
イーソルは、自動車、産業、医療分野におけるKalray Corporationとのパートナーシップを強化する。イーソルのスケーラブルリアルタイムOS「eMCOS POSIX」をKalrayのプロセッサ「MPPA」に対応させる。
イーソルは2019年7月11日、自動車、産業、医療分野におけるKalray Corporation(Kalray)とのパートナーシップを強化すると発表した。これにより、イーソルが提供するPOSIX完全準拠のスケーラブルリアルタイムOS「eMCOS POSIX」を、Kalrayのプロセッサ「MPPA」に対応させる。
今回、eMCOS POSIXがMPPAアーキテクチャに対応することで、ロボット制御用ROS(Robot Operating System)、自動運転ソフトウェア「Autoware」やその他の組み込みソフトウェアフレームワークなど、多様なアプリケーションがMPPAプロセッサ上で動作可能となる。
これまで両社は、数年間にわたり、eMCOS POSIXのMPPAプロセッサへの対応について協力関係を進めてきた。今後両社は、現行のMPPA第2世代「Bostan」から次世代の「Coolidge」へ移行する際の一貫した環境や、アプリケーション開発に向けた再利用可能なツールの提供も計画する。
また、最新の自動車規格に準拠するため、「AUTOSAR Classic Platform」「Adaptive Platform」を含むAUTOSAR準拠のソフトウェアプラットフォームを提供するとしている。
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