トヨタが新型ロボットを発表、東京五輪で3つの「移動」を支援:ロボット開発ニュース(2/3 ページ)
トヨタ自動車は、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」向けに開発した、マスコット「ミライトワ」「ソメイティ」のロボットや、屋外でも利用可能なテレプレゼンスロボット「T-TR1」、フィールド競技サポートロボット「FSR」などを発表した。
屋外でも使えるテレプレゼンスロボット
もう1つの「バーチャルな移動」を実現するロボットがT-TR1だ。トヨタ自動車と、同社のAI(人工知能)開発子会社であるTRI(Toyota Research Institute)が共同で開発した。
T-TR1は、遠隔地からの会議参加や顧客サポートなどを目的に開発されている、いわゆるテレプレゼンスロボットになる。ただし、より幅広い「バーチャルな移動」を実現するため、遠隔地側にいる人の全身が映るとともに屋外での視認性が高い大型LEDディスプレイ(縦145×横50cm、60インチ相当)を搭載するとともに、点字ブロックや少しの段差などある程度の不整地も走行できる走破性を備えている。「車いすの人が行けるところには行けるように開発している」(トヨタ自動車の説明員)。
また、ガイド役と一緒に移動することを想定し、人と一定距離を保って追従する機能も搭載する予定だ。LEDディスプレイの下部にはLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)や3Dカメラも搭載しており、障害物検知なども行えるようにする。
ロボットの周囲を見渡せる360度カメラと、正面方向を高精細に見られる4Kカメラを備えており、遠隔地側の利用者はそれらの映像を自由に選んで見ることができる。満充電からの利用可能時間は3時間ほどを想定している。また、大容量の映像を無線通信でやりとりすることもあり「ロボットと相性がいいので5Gも使ってみたい」(同説明員)としている。
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