Creaformのポータブル3Dスキャナー新製品、光沢や詳細形状のスキャン精度が向上:3Dスキャナーニュース(2/3 ページ)
アメテック クレアフォーム事業部は、同社の3Dスキャナー新製品「HandySCAN BLACK」および「Go!SCAN SPARK」について詳細を明かした。
大幅に精度と測定速度を向上、光沢ある対象物にも強い
HandySCAN BLACKは、ISO 9001およびISO 17025認証を取得している、寸法検査レベル(メトロロジーグレード)の3Dスキャナーだ。本体サイズは79×142×288mm、重量は0.94kg。手の小さなアジア系の人や女性でも扱いやすく、サイズやボタン位置などを工夫している他、振動などの影響を受けずに測定できるダイナミックレファレンス機能を備える。
また、HandySCAN BLACKは青色レーザークロスを搭載し、標準機種が7本で1秒当たり80万測定値、上位機種の「Elite」は11本で1秒当たり130万測定値を取得可能だ。上位機種では、レーザーが届きづらい箇所は1本のレーザーラインに切り替えて集中的に測定する。なお、旧機種の「HandySCAN 700」は7本の赤色レーザークロスを搭載し、1秒当たり48万測定値を取得できた。
同製品のスキャン精度は標準機種で0.035mm、上位機種が0.025mm。容積精度は標準機種で0.020mm+0.060mm/m、上位機種が0.020mm+0.040mm/m。測定解像度は0.025mm、メッシュ解像度は0.100mmで、両機種で同じ仕様だ。上位機種は0.025mmの段差が測定できる。スキャンデータからメッシュへの変換は数秒程度で完了する。
HandySCAN BLACKのスキャンの様子:正しい測定距離にある場合は緑のランプが点灯。遠ざかったり近づき過ぎたりすると、ランプやアラートで通知してくれる。最適な測定距離は300mm±100mm(Go!SCAN SPARKも同様)
特に、光沢のある製品、複雑な形状、細かい文字の刻印などがある対象物のスキャン精度が大幅に向上したという。「他社製品では、光沢のある対象物の取得を苦手とする機器が多い」(Gagne氏)。微細な文字も精細に読み込める。旧機種のHandySCAN 700ではつぶれてしまっていたサイズだ。
HandySCAN BLACKは、メタルケースに収まったキャリブレーション(校正)プレートを備え、スキャナー本体にもコンフィギュレーションファイルが保存可能だ。キャリブレーションが完了すると、結果をmm単位で表示する。キャリブレーションプレートはバーコードで管理できる。誤ったプレートを選ぶと警告を出すようになっている。
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