デザインレビューの先へ、業務活用が“当たり前”になるVR関連製品群をHPが発表:VRニュース(2/2 ページ)
日本HPは2019年6月13日、AI(人工知能)やVR(仮想現実)用途などに対応する高機能ワークステーションの新製品群を発表した。2019年6月下旬から順次製品投入を開始する。
AI用ワークステーションは5機種を投入
AIでの活用を視野にデータサイエンティスト用としての提案を見据えて新たに投入するのが、デスクトップワークステーション「HP Z」シリーズの最新製品である。
「HP Z8 G4 Workstation」(税別30万6000円、2019年6月下旬発売)、「HP Z6 G4 Workstation」(同27万6000円、6月下旬発売)、「HP Z2 Mini G4 Workstation」(同14万3000円、8月下旬発売)、「HP Z2 SFF G4 Workstation」(同11万7000円、8月下旬発売)、「HP Z2 Tower G4 Workstation」「同12万6000円、8月下旬発売)の5機種を投入する。
「HP Z8 G4 Workstation」と「HP Z6 G4 Workstation」は、インテル Xeonスケーラブルプロセッサを搭載し、機械学習、マルチメディア、VFXなど演算を多用するワークフローでの活用が期待される。最上位機となる「HP Z8 G4 Workstation」はNVIDIA Quadro RTX8000を2基搭載することが可能で、これらをNVLinkで接続しマルチGPU構成でのデータ処理が行える。
大橋氏は「AIやデータサイエンスの分野はワークステーションにとっては重要な分野だが、日本HPではおもに3つの領域での提案を強化する。1つ目が製造業で、製造ラインの製品検査や画像検査用途などである。2つ目が医療分野でAIによる診断支援などでの活用だ。そして3つ目が店舗となる。キャッシュレスや無人店舗化などが進む中でエッジコンピューティングが重要になりワークステーションの需要につながると見ている」とAI関連市場について語っている。
日本HPではこれらの他、セキュリティ機能を向上させたモバイルワークステーション「HP ZBook 15 G6 Moblile Workstation」(同26万8000円、8月中旬発売)と「HP ZBook 17 G6 Moblile Workstation」(同31万8000円、8月中旬発売)も合わせて市場投入を行う。
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