iPhoneで分かるチップ部品小型化トレンド、0201部品の採用は2019年から:JISSO PROTEC 2019(2/2 ページ)
パナソニックは、「JISSO PROTEC 2019(第21回実装プロセステクノロジー展)」に合わせて技術セミナーを開催し、微小部品実装の技術動向について説明した。
「パナサート1号機」から50年
PSFSは、0201部品をはじめとする微小部品実装に向けて、表面実装機やはんだ印刷機を進化させている。表面実装機では、今回のJISSO PROTEC 2019に合わせて、モジュラーマウンター「NPM-DX」に新機能となる高精度モードオプションを追加。16ノズルヘッドで±15μmの装着精度と、2万7000CPH(Chip Per Hour)を実現している。また、同オプションでは、微小部品実装とともに採用が拡大しているWLCSP(Wafer Level Chip Scale Package)などの薄型部品の装着に対応するため、0.5Nという低荷重装着が可能になった。はんだ印刷機では、大型基板向けの「SPG」、中型基板向けの「SPV」、SPV2台構成の「SPV-DC」が0201部品に対応している。
他社のはんだ印刷検査装置(SPI)と連携して、どうしてもばらつきが起こるはんだ印刷位置のデータを基に、表面実装機側で部品装着位置を補正する「APCシステム」も提案している。さらには、部品実装後の基板外観検査装置(AOI)とも連携し、ばらつき要因の解析なども行えるシステムの開発も進めている。
JISSO PROTEC 2019のパナソニックブースでは、0201部品の実装に最適な高精度モードオプションを追加したNPM-DXを紹介した。また、NPM-DXの隣には、パナソニックが1968年に発売した初の部品搭載機である「パナサート1号機」を展示。同社の実装技術の50年の歩みを感じさせる展示構成になっていた。
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