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「データム」とは何か? をあらためて理解する:産機設計者が解説「公差計算・公差解析」(4)(3/3 ページ)
「データム(Datum)」とは? 今回は、設計者であれば当たり前のように聞くこの用語について掘り下げていきます。
「基準」の順位について
この基準の順位について、さらに説明を続けます。
では、前述の定盤をイメージしてください。定盤の表面、つまり実用データム形体が最初の基準となり、第1次実用データム形体となります。この第1次実用データム形体に直交し、2番目の基準になる第2次実用データム形体を図10のように設定した場合、定盤に置かれた「直角ブロック」のような面が、第2次実用データム形体となります。ただ、この状態では、第1次実用データム形体と第2次実用データム形体に並進する方向には、自由度は残ったままです。
さらに、この第1次実用データム形体と第2次実用データム形体に直交する、3番目の基準となる第3次データム形体を設定します。定盤上にさらに直角ブロックを置いたような状態です。これが第3次実用データム形体となり、この3つの面に接触した形体の自由度はなくなります(図11)。
設計者の頭の中には、姿勢を決めるこのようなイメージがあるはずです。
データムを決め、姿勢を決めることは、つまり「形体に対しての“曖昧さ”を残さないために、幾何公差を設定する際の基準を設定していること」に他なりません。 (次回に続く)
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