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人体通信で医療IoT、加速する医療機器のモバイル化――MEDTEC Japan 2019レポートMEDTEC Japan 2019レポート(2/3 ページ)

医療機器の設計・製造に関するアジア最大級の展示会「MEDTEC Japan 2019」が2019年3月18日〜3月20日に開催された。本稿では、同展示会のレポートとして、医療エレクトロニクス関連の展示を中心に紹介する。

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動脈硬化の早期発見もモバイル型医療機器で

 中日諏訪オプト電子は、モバイル型動脈硬化検査装置(医療機器未承認)を参考展示していた。徳島大学と共同研究しているこの装置は、超音波ドップラーを使って、左総頚動脈の血流速を図って波形を解析することで動脈硬化を判断できるというもの。これにより、単一センサーで動脈硬化が判断できるようになる。従来の検査装置はセンサーを数カ所に装着するタイプで、持ち運びができないものが中心。大規模病院や人間ドック専門施設で利用されている。

 同社の説明員によると「小型化と単一測定点で判別できることが特徴で、より価格を抑えられると見込んでいる。へき地や身近な診療所などでの普及を目指す予定。早期発見ができ、異常があれば大規模な病院での検査へとつなげる役割を担う」と説明する。

中日諏訪オプト電子のモバイル型動脈硬化検査装置
中日諏訪オプト電子のモバイル型動脈硬化検査装置(クリックで拡大)

 また、同社は血管機能検査装置も参考出展していた。富山大学と共同研究しているこの装置は、動脈硬化になる前の段階の血管機能の低下度合を検査するもの。上腕に付けたカフに空気圧を加えて腕の阻血を行い、その後カフを緩めて阻血前後の橈骨部や指尖部の脈波信号を近赤外LED光学式センサーを用いて計測する。

 「富山大学が提案する『f-PRAS方式』を採用し、4カ所を同時測定することで動脈と毛細血管、細静脈の機能を総合的に評価する世界初の装置」(同社説明員)。現在は臨床段階にあり、国策である「未病対策」に貢献する装置として医療機器メーカーや販社への提案を目指している。

中日諏訪オプト電子の血管機能検査装置
中日諏訪オプト電子の血管機能検査装置(クリックで拡大)

ワイヤレス脈拍計で日常的な健康管理を支援

 オータックスは、ミズノから提供されているワイヤレス脈拍計「MiKuHa(ミクハ)」を出展した。MiKuHaは、耳たぶに装着するイヤーセンサー式脈拍計だ。センサーの装着箇所を耳たぶにすることで、運動時の不快感を軽減しつつ、高精度な計測を可能にするという。取得した脈拍データは専用アプリケーションと連動させてクラウドで管理するという仕組みだ。

ワイヤレス脈拍計「MiKuHa」の装着例
ワイヤレス脈拍計「MiKuHa」の装着例(クリックで拡大)

 オータックスは、指先を挟んでLEDセンサーにより血中酸素飽和濃度を測定するパルスオキシメーターを医療機器メーカーにOEMで提供している。今回は、ワイヤレス脈拍計の装着部位の光学式イヤーセンサープローブと高精度で脈拍を測定するアルゴリズムを開発した。

 同社の説明員は「MiKuHaは、当社がこれまで培ってきた測定技術を活用して製品化したもの。ウェアラブル端末による生体センシングでは、測定部位によってメリット、デメリットがあるが、耳の血管から取る方がより正確性があるという検証を基に開発した」と説明する。

MiKuHaの複数人の計測管理イメージ
MiKuHaの複数人の計測管理イメージ(クリックで拡大)

 健康管理やスポーツジム、子供向けのダンス教室などで装着しながら運動するなど体調管理などにも活用されている。また、熱中症対策などにも活用できるという。

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