ニュース
安川電機、スロベニアの新工場で産業用ロボットの生産を開始:工場ニュース
安川電機がスロベニアに設立した新工場が、産業用ロボットの生産を開始した。欧州市場の顧客ニーズに対応しつつ、欧州、中東、アフリカ全域をカバーする新たなサプライチェーンを構築する。
安川電機は2019年4月10日、スロベニアのコチェービェ(Kocevje)市に新工場「YASKAWA Europe Robotics d.o.o.」を設立したと発表した。同工場は、同年1月から産業用ロボットの生産を開始している。
安川電機は、福岡県(北九州市、中間市)と中国江蘇省(常州市)にロボット生産工場を有している。今後、増加が見込まれる欧州のロボット需要に対応するため、スロベニアに生産拠点を新設した。
新工場の建築面積は1万2500m2で、生産能力は2021年度計画で月産500台だ。工場新設により、欧州市場の顧客ニーズに対応しつつ、欧州、中東、アフリカ全域をカバーする新たなサプライチェーンを構築する。
産業ロボットの市場は、新興国の経済発展や労働力不足の解消を背景に、今後需要が増加する。日本と中国、欧州の3拠点体制となることで、最適地生産による相乗効果を図り、需要増や市場の変化に対応していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- “人と共に働くロボット”を訴えた安川電機、協働ロボット新製品も参考出品
安川電機は、ハノーバーメッセ2019において、産業用ロボット製品およびロボットを活用したソリューション提案を行った。また、現在展開中の協働ロボットよりも大きいサイズの協働ロボットも参考出品した。 - 期待されるロボット市場の成長、安川電機は何を思うか
産業用ロボットでトップレベルのシェアを握る安川電機。労働人口減少による人手不足や政府の掲げる「ロボット新戦略」などロボットの活躍の場がさらに増えると見られている中、何を考え、どのような技術開発を進めているのだろうか。ロボット事業部 事業企画部 部長の富田也寸史氏に話を聞いた。 - 生産性3倍、リードタイムは6分の1、安川電機の新スマート工場が示すもの
安川電機は2018年7月に稼働開始したスマート工場「安川ソリューションファクトリ」を報道陣に公開した。生産スピード3倍、生産リードタイム6分の1、生産性3倍を実現したという同工場の取り組みを紹介する。 - いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
日本は「ロボット大国」とも呼ばれていますが、その根幹を支えているのが「産業用ロボット」です。それは世界の産業用ロボット市場で圧倒的に日本企業がシェアを握っているからです。では、この産業用ロボットについてあなたはどれくらい知っていますか? 今やあらゆるモノの製造に欠かせない産業用ロボットの本質と基礎を解説します。 - 製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
日本政府が主催する「ロボット革命実現会議」は、ロボット活用の技術的および規制面でのロードマップを示した「ロボット新戦略」を発表した。本稿では、この新戦略の中で示されている「モノづくり」分野への取り組みにフォーカスし、その内容を紹介する。 - ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実
あらゆる現場で労働人口不足などが深刻化する中、その解決策としてロボット活用への期待が高まっている。しかし、現実的にはロボットを現場で実装するロボットシステムインテグレーターが不足しており、ロボット活用の裾野が広がらない状況になっている。経済産業省 関東経済産業局がまとめた「ロボットシステムインテグレーターに関する調査結果」の内容をまとめた。