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日立がロボットSIを買収し北米ラインビルダー事業に参入、その2つの理由FAニュース(1/2 ページ)

日立製作所は2019年4月24日、米国のロボットシステムインテグレーター(ロボットSI)であるJR Automation Technologies(JRオートメーション)を買収し、北米において生産ライン構築を請け負うラインビルダー事業に参入することを発表した。買収金額は約1582億円となる。

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 日立製作所は2019年4月24日、米国のロボットシステムインテグレーター(ロボットSI)であるJR Automation Technologies(JRオートメーション)を買収し、北米において生産ライン構築を請け負うラインビルダー事業に参入することを発表した。買収金額は約1582億円となる。

生産ライン構築における提案力と信頼性、顧客基盤を獲得

 今回の買収はJRオートメーションの株主であるCrestview Partners(クレストビュー)と日立製作所の間で行われ、JRオートメーションを中核としたロボットSI事業を買収したものである。2019年4月23日に買収契約を締結し、2019年度(2020年3月期)中に買収を完了する予定だとしている。

 JRオートメーションは、1980年の創業。工場の生産ラインなどを設計、構築するロボットSIおよびラインビルダーと呼ばれる企業である。北米の主要製造業を顧客とし、特定ラインだけでなく生産ライン全体の設計や構築、調整などを可能とする。ロボットを活用した組み立てや溶接工程などに独自の知見や強みを持ち、自動車や航空機、医療機器などの工場、eコマース向けの物流拠点などに顧客基盤を持つことが特徴である。米国ミシガン州を本社とし、2018年の売上高は約670億円で従業員数は約2000人だとしている。

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日立製作所 代表執行役 執行役副社長 兼 日立産機システム取締役会長 青木優和氏

 JRオートメーションは、搬送や溶接、組み立て、リベット接合、ピッキング、パレタイジングなど多様なラインへの提案力を持つ他、航空機や医療機器業界では業界認定基準に対応した高い品質を実現する技術力があることが強みだ。過去3年間で20%以上の年間平均売上高成長率を遂げるなど、大きな成長可能性を秘めていることも魅力だとしている。

 日立製作所 代表執行役 執行役副社長 兼 日立産機システム取締役会長 青木優和氏は「世界的に人手不足や人件費高騰などが進む中、工場や物流拠点の自動化ニーズはかつてないほどの高まりを見せている。その中で産業用ロボットを中心としたロボットSIやライン構築などのニーズはそれぞれの機器や製品以上に高まる見込みだ。今回の買収により、高成長が続く北米のラインビルダー事業に参入し、OT領域の顧客基盤や技術、ノウハウを獲得することで現場と経営をつなぐデジタルソリューション事業のグローバル展開を加速させていく」と狙いについて述べている。

ロボットSI事業は大きく成長する見込み

 日立製作所では、2019年3月に国内のロボットインテグレーターであるケーイーシーの買収を完了しており、グローバルでのロボットSIおよびラインビルダー事業を強化する方向性を示している※)

※)関連記事:日立産機システムがロボットSIerを買収、ロボティクス事業を強化

 日立製作所がロボットSIおよびラインビルダー事業を強化するのには2つの狙いがある。1つ目は単純にロボットSI事業が大きな成長市場であるという点だ。

 ロボットはさまざまな領域に活用できる汎用性を持つ一方で、何かの用途に活用するにはシステムインテグレーションが必要になる「半完成品」である。自動化ニーズが高まることでロボット活用は広がりを見せており、以前から使用されてきた工場などの製造現場に加え、物流やその他のサービス分野など幅広い業界で使用機運が高まっている。一方でロボットSIを担う企業は小規模な企業が多く、拡大する需要に対応できない状況が生まれている※)

※)関連記事:ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実

 青木氏は「自動化ニーズからロボット市場の拡大に大きな注目が集まっているが、実際にはロボットSI領域の方が市場は大きく。成長率も高いと見ている。買収によりこの伸びる市場に本格参入する」と考えを述べる。

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ロボットSI市場の成長(クリックで拡大)出典:日立製作所
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