XYZプリンティングがフルカラー3Dプリンタの“コンパクト版”を販売:3Dプリンタニュース
XYZプリンティングジャパンは、FFF(熱溶解樹脂積層)方式フルカラー3Dプリンタ「ダヴィンチ Color」のコンパクト版「ダヴィンチ Color mini」の販売を2019年4月8日から開始すると発表した。
「ダヴィンチ Color mini」の正式販売を開始
XYZプリンティングジャパンは2019年4月1日、FFF(Fused Filament Fabrication:熱溶解樹脂積層)方式フルカラー3Dプリンタ「ダヴィンチ Color」のコンパクト版「ダヴィンチ Color mini」の販売を同年4月8日から開始すると発表した。
販売価格(税別、送料込み)は24万8000円。同社公式オンラインショップ、ECサイト、販売代理店サイトで購入可能だ。
体積比2分の1で上位機種の主要機能を継承
同製品は2017年に販売開始したダヴィンチ Colorの“コンパクト版”という位置付けで、本体サイズが507×447×541mm、重量が24kgと、従来比約2分の1の小型化を実現する。最大造形サイズは130×130×130mmで、積層ピッチは0.1〜0.4mm。最大印刷速度は1秒当たり170mmである。
コンパクト版ながら3Dカラージェット技術を搭載し、高精細なフルカラー造形を可能とする。上位機種のダヴィンチ Colorの主要機能を継承する他、追加機能として耐久性の高いステンレスエクストルーダー(ステンレス製ノズル)を標準搭載する。
また、オプションパーツの高硬度エクストルーダーを使用することで、メタリックPLAおよびカーボンPLAの使用に対応。さらに、レーザーモジュールを装着することにより、革、木材、厚紙、プラスチック素材へのレーザー刻印も可能になるなど、デスクトップ3Dプリンタの枠を超えた用途にも対応する。
印刷方式 | 熱溶解樹脂積層(FFF:Fused Filament Fabrication)方式 |
---|---|
印刷モード | 単色/フルカラー |
製品寸法 | 507×447×541mm |
重量 | 24kg |
最大造形サイズ | 130×130×130mm |
積層ピッチ | 0.1〜0.4mm |
最大印刷速度 | 170mm/秒 |
印刷材料 | フルカラー:3DカラーインクジェットPLA 単色:PLA/タフPLA/PETG/抗菌性PLA/メタリックPLA/カーボンPLA ※メタリックPLA/カーボンPLAはオプションの高硬度エクストルーダーが必須 |
自動フィード機能 | あり |
プリントベッド | 脱着式プラットフォームマグネット |
自動水平保持 | あり |
接続 | USB2.0ケーブル/Wi-Fiデバイス/USBメモリ |
インタフェース | 5インチフルカラータッチパネル |
対応OS | Windows 8 以上(64ビット)/Mac OSX 10.11以上 |
ソフトウェア | XYZmaker suite |
ハードウェア推奨要件 | インテル Core i5以上プロセッサCPU(1.5GHz以上)、8GB以上メモリ インストール:1GB以上のディスク空き容量、稼働:20GB以上ディスク空き容量 |
対応ファイル形式 | 3W、STL、OBJ、AMF、PLY |
オンサイトサービス(税別) | 年間契約:13万円 ※全国一律、沖縄のみ別途見積 ※保守サービスの詳細は同社公式サイトにて |
表1 「ダヴィンチ Color mini」の主な仕様 |
◎併せて読みたい「3D プリンタ」関連ホワイトペーパー:
» 【活用事例】総合おもちゃメーカーのエポック社が実践する3Dモノづくり
» 3Dプリンタ製樹脂型が試作、小ロット生産に革命を起こす
» 地下足袋型トレーニングシューズの製品化を実現した新製法とデジタル技術
» 性能向上や新素材開発が「3Dプリンタ」市場の成長を後押し
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 産業用プリンタは造形サイズを拡大してより速く、個人向けフルカラーはより安くて使いやすく
XYZプリンティングジャパンは2019年2月6日、「第1回 次世代3Dプリンタ展」で3Dプリンタ「MfgPro700 xPF」と「MfgPro1600 xPF」、個人向けフルカラー3Dプリンタ「ダヴィンチ Color mini」を発表した。 - 台湾3DプリンタメーカーXYZが日本の産業向け市場へ、「高品質、安い、速い」で
XYZプリンティングジャパンは「第29回 設計・製造ソリューション展(DMS2018)」(2018年6月20〜22日、東京ビッグサイト)において、同社の産業用3Dプリンタ新製品などを展示した。 - XYZのフルカラー3Dプリンタ、国内は予約購入で55万円
XYZプリンティングジャパンがフルカラー3Dプリンタ「da Vinci Color」の日本での販売価格や機能について明かした。国内の予約販売は既に開始している。 - いまさら聞けない 3Dプリンタ入門
「3Dプリンタ」とは何ですか? と人にたずねられたとき、あなたは正しく説明できますか。本稿では、今話題の3Dプリンタについて、誕生の歴史から、種類や方式、取り巻く環境、将来性などを分かりやすく解説します。 - 3Dプリンタはインダストリー4.0の重要なピース?
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについてお伝えしています。第14回となる今回は、インダストリー4.0の動きと合わせて再注目されている3Dプリンタの動向とその理由について紹介します。 - 「単なる試作機器や製造設備で終わらせないためには?」――今、求められる3Dプリンタの真価と進化
作られるモノ(対象)のイメージを変えないまま、従来通り、試作機器や製造設備として使っているだけでは、3Dプリンタの可能性はこれ以上広がらない。特に“カタチ”のプリントだけでなく、ITとも連動する“機能”のプリントへ歩みを進めなければ先はない。3Dプリンタブームが落ち着きを見せ、一般消費者も過度な期待から冷静な目で今後の動向を見守っている。こうした現状の中、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授の田中浩也氏は、3Dプリンタ/3Dデータの新たな利活用に向けた、次なる取り組みを着々と始めている。