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XYZのフルカラー3Dプリンタ、国内は予約購入で55万円3Dプリンタニュース

XYZプリンティングジャパンがフルカラー3Dプリンタ「da Vinci Color」の日本での販売価格や機能について明かした。国内の予約販売は既に開始している。

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 XYZプリンティングジャパンは2017年9月21日、同社が開発したフルカラー3Dプリンタ「da Vinci Color」に関する日本向け製品説明会を都内で開催した。本説明会ではda Vinci Colorの実機披露と共に、機能詳細と日本での販売価格について明かした。

 同製品はドイツで開催したコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2017」(会期は2017年9月1〜6日、メッセ・ベルリン)で初披露したもの。CMYKインクジェット技術(Color texture Inkjet printing3D structure)とFDMを組み合わせた技術で、1600万色が表現できるというフルカラー3Dプリントを実現した(製品のスペックなど:XYZが3000ドルのフルカラー3Dプリンタ「da Vinci Color」を発表、1600万色の表現が可能)。


フルカラー3Dプリンタ「da Vinci Color」(中央)、XYZprinting本社のディレクター フランク・ホー氏(左)

プリンタの内部

 da Vinci Colorの日本での販売価格は69万8000円(送料、設置費用込)で、予約販売で購入すれば価格は55万円(送料、設置費用込)になる。同製品は販売代理店経由の他、オンラインショップや家電量販店でも購入することが可能だ。日本での予約販売は同年9月21日から既に開始し、正式販売は同年10月25日になる。

 XYZprinting本社のディレクター フランク・ホー氏は「開発には約2年間かかり、大変な苦労があった」と話した。

(左)サポートになる1層目が付いたフルカラー造形サンプル、(右)造形サンプルの裏(1層目)

 同製品はCMYKカラーインク専用のPLA樹脂を1層積層するごとに、テクスチャ(3Dデータ用のカラー画像)が指示された面にカラーインクを塗布していく。カラーインクの塗布にかかる時間は一瞬だという。最下層や3Dモデルの内部に該当する部分にはカラーインクは塗布しない。従来機種のような無着色の造形にも対応している。


上画像の造形サンプルを出力している途中

 同製品のフルカラープリント機能では、カラーインク専用のPLA樹脂はXYZの純正品を使うことが前提。専用フィラメントはカラーインクが染み込みやすく改良されている。仮に、専用ではないフィラメントを使用してしまった場合は、うまくインクが吸収できないので美しい発色が保証できないという。日本におけるフルカラー専用のフィラメントの販売価格は、スプール600gで4280円、CMYKのカラーインクカートリッジが9800円。

 同製品は日本語を含む8カ国語に対応し、従来のda Vinciシリーズから搭載してきた校正機能を2つのモーターを追加実装することで自動化した。造形物はマグネットシート上に作られるため、造形完了後にはワークテーブルから簡単にはがせるようになっている。従来機種のようにスクレーパーを使ってかき出す必要がなくなった。

 da Vinci Color本体の寸法は600x581x640mm、重さが32kg。造形エリアのサイズは200×200×150mm。積層ピッチは0.1〜0.4mm。積層スピードは毎秒平均で30〜60mm、最大で毎秒120mm。対応フォーマットはAMFとPLY、OBJ、STL、3CP。

 XYZプリンティングジャパンのディレクターであるシェリー・リャン氏によれば「日本での販売については、数年前の3Dプリンタブームほどの勢いはなくなったものの、現在も堅調に売り上げが伸び続けている」ということだ。


XYZプリンティングジャパンのディレクター シェリー・リャン氏

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