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組み合わせ最適化問題を解決する新しいアナログニューラルネットワーク人工知能ニュース

東京大学は、従来のデジタル計算技術に置き換わる可能性のあるアナログニューラルネットワークを発表した。実社会に存在する「組み合わせ最適化問題」を解き、電子回路に組み込むことで処理の高速化が期待される。

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 東京大学生産技術研究所は2019年1月31日、従来のデジタル計算技術に置き換わる可能性のある新しいアナログニューラルネットワークを発表した。実社会に存在する「組み合わせ最適化問題」を解き、電子回路に組み込むことで処理の高速化が期待される。同研究所 教授の合原一幸氏らの研究チームが、科学技術振興機構、スタンフォード大学と共同で行った。

 組み合わせ最適化問題とは、膨大な数の離散的な組み合わせから最適な解を得る計算問題のことで、創薬、自動運転、機械学習、新材料、集積回路など多くの分野に存在する。問題のサイズが大きくなるとスーパーコンピュータでも解くのが難しく、効率的かつ高速に解けるシステムが求められている。

 同研究チームは、新しいアナログニューラルネットワークを用いた計算方式を開発し、組み合わせ最適化問題の1つ「制約なし二値変数二次計画問題」の最適解を求めた。従来同様、解となる2値スピンをアナログ変数へ緩和するだけでなく、アナログスピンの振幅不均一性を補正する誤差変数を導入し、従来のアナログニューラルネットワークで問題となっていた局所最適解でのトラップを回避した。さらに、システムが最適解を求める妨げとなる振動解やカオス解の発生を防ぐ方法も開発した。

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アナログニューラルネットワークのイメージ 出典:東京大学生産技術研究所

 この手法をFPGAや光電子システムなどでハードウェア実装すれば、高速化も可能だ。これにより、人工知能関連タスクをはじめ、実社会での組み合わせ最適化の解決を促進することが期待される。

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