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Armは自動運転向けプロセッサの覇権を握れるか、本命は5nmプロセスArm最新動向報告(3)(1/3 ページ)

2018年後半に入って急激に動きを活発化させているArm。本連載では同社の最新動向について報告する。第3回のテーマは、「Arm TechCon 2018」でも地味ながらかなり力を入れていた自動車関連の取り組みを紹介する。

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 前回の記事で紹介した通り、「Arm TechCon 2018(以下、TechCon)」の最大の話題はサーバ関連だったのは確かだ。しかし、地味ながらかなり力を入れていたのが自動車関連である。ただし、本当ならTechConで発表すると思っていた「Helios」は2018年12月18日の発表まで後送りになり※1)、一方でTechCon開催の前に「Cortex-A76AE」が発表されるなど※2)、微妙にタイミングをずらしているのは、TechConにさまざまな発表を集中させることで、サーバ向けである「Neoverse」のインパクトが薄れるのを嫌ったのかもしれない。

※1)関連記事:Arm、自動運転車向けマルチスレッドプロセッサ

※2)関連記事:Armが「Cortex-A76AE」を発表、Split-Lockを搭載

 ちなみに自動車のみがターゲットではないが、2019年1月3日にもArmは新しいIPをリリースしており、自動車向けへのラインアップ拡充の動きが「激しい」としても過言ではないだろう。そんなわけで、Armの自動車関連の動きについてまとめてご紹介したい。

「Arm TechCon 2018」では自動車向けだけで12のセッションを開催

 TechConでは、自動車向けのみのセッションが3日間で12ほどあった(他にに産業機器向けなども絡めた機能安全関連とか、V2X(Vehicle to X)も念頭に置いたサーバ側のセッションなどもあった)。以下に、これらのセッションのタイトルを挙げておこう。

 ちなみに10月18日の“Delivering Future Automotive Systems”の講師は、2018年12月に来日して記者説明会に登壇したロバート・デイ(Robert Day)氏だったりする※3)

※3)関連記事:完全自動運転を量産するカギは「SoCの仮想化」、Armが数週間以内に新製品

 これらのセッションの内容は、やはり機能安全をどう実現すべきか(単に設計の方法論だけではなく、膨大なドキュメントをどう効率的に作るか、なども含めた包括的な話が多かった)とセキュリティが2大テーマになっていることが分かる。ただし、これらは実際に車載向けSoCを設計・製造しようというエンジニアあるいは企画職向けのセッションであって、実践的ではあるが必ずしも新しい情報があるというわけではない。そこで、Armのロードマップに関連するセッションから幾つか情報をご紹介したいと思う。

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