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短期記憶と長期記憶で高精度な予測を可能にするAI開発、製造現場でも活用へFAニュース

東芝は、短期記憶と長期記憶を活用することにより、時間の経過とともに変化するデータに適応し、高精度に将来値を予測できるAI技術を発表した。

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 東芝は2018年12月12日、短期記憶と長期記憶を活用して、高精度に将来値を予測するAI(人工知能)技術「Online Prediction Method of Stream Data with Self-Adaptive Memory(OPOSSAM)」を発表した。

 OPOSSAMは、人間の記憶管理をベースにしており、短期的な時系列変化と過去の繰り返し傾向を学ぶ長期記憶を併用する。逐次観測される実測値と予測値との誤差から、短期記憶と長期記憶の分析時の重み付けをリアルタイムかつ自動で調整することで、時間の経過とともに変化するデータ傾向に適応し、将来値を高精度に予測する。

 長期記憶では、代表的なパターンのみを選定して保管するが、各パターンを使った予測値と実測値に大きな差異が生じた場合は、そのパターンを削除する。このように記憶量を一定以下に抑えることで、メモリ容量が限られるエッジデバイスでの動作が可能になった。

 同技術は、社会インフラや工場などの設備稼働状態をリアルタイムで予測し、設備保守のタイミングを正確に予測できることから、故障の予防や稼働率の向上、保守管理コストの低減に貢献する。

 OPOSSAMの性能を、交通インフラなどの公開ベンチマークデータにより検証した結果、従来技術と比較して精度が13%向上した。今後、OPOSSAMを、数種類の時系列データの関係性を考慮した予測ができるよう拡張し、社会インフラや製造現場などさまざまなシステムへの適用を目指す。

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AI技術「OPOSSAM」のイメージ図(クリックで拡大) 出典:東芝

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