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自動運転アプリケーション向けプラットフォームの最新版にRTOSを提供:組み込み採用事例
ウインドリバーは、先進の自動運転アプリケーションの提供に向け、TTTech Autoと協業する。同社のRTOS「VxWorks」をTTTech Autoの自動運転アプリケーション向けセーフティソフトウェアプラットフォーム「MotionWise」の最新版に提供した。
ウインドリバーは2018年10月22日、先進の自動運転アプリケーションの提供に向け、TTTech Autoと協業すると発表した。協業を受け、同社のリアルタイムOS(RTOS)「VxWorks」をTTTech Autoの自動運転アプリケーション向けセーフティソフトウェアプラットフォーム「MotionWise」の最新版に提供した。
VxWorksは、確実性とリアルタイム応答性の両方に最適化され、今後アプリケーションからOSカーネルが切り離された場合でも、最小限の修正、テスト、再認定で、調整や機能アップデートが可能な設計になっている。拡張型マルチコアのセーフティスケジューラーにより、時間、リソース、占有面積が分割できるため、安全基準を満たしつつ、各種クリティカルアプリケーションと連携できる。
MotionWiseは、ADAS(先進運転支援システム)機能向けに設計され、自動運転や自動車ビデオ・カメラ用ビジョンアプリケーションなどに対応する。また、複数のカメラへの接続と、リアルタイム処理に対応したイーサネットネットワーキングを特徴としている。
今回の協業により、自動車メーカーに対して高い安全性を提供し、開発サイクルの加速、革新的な製品開発を支援できるとしている。
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