マツダがディーゼル車23万台でリコール、バルブスプリングと制御ソフトに不具合:エコカー技術
マツダは2018年11月8日、「アクセラ」「アテンザ」「CX-5」「CX8」のディーゼルエンジンモデルのリコールを国土交通省に届け出た。エンジンの吸気側バルブスプリングとエンジン制御コンピュータに不具合がある。対象となるのは、2012年2月〜2018年7月の期間に生産された4車種23万5293台だ。2017年2月23日に届け出たリコールの改善措置が不十分だったため、エンジンの吸気側バルブスプリングのリコールを実施する。
マツダは2018年11月8日、「アクセラ」「アテンザ」「CX-5」「CX8」のディーゼルエンジンモデルのリコールを国土交通省に届け出た。エンジンの吸気側バルブスプリングとエンジン制御コンピュータに不具合がある。対象となるのは、2012年2月〜2018年7月の期間に生産された4車種23万5293台だ。2017年2月23日に届け出たリコールの改善措置が不十分だったため、エンジンの吸気側バルブスプリングのリコールを実施する。
リコール対象車の吸気側バルブスプリングは、荷重の設定が不適切なため吸気バルブの閉じ力が弱くなっている。バルブとバルブシートの間にあるススを押しつぶすことができず、圧縮不良となる場合がある。これによりエンジンの回転が不安定になり、エンジンが停止する恐れもある。
エンジン制御コンピュータは、エンジンの吸気シャッターバルブや排気圧センサーのプログラムが不適切な状態になっている。吸気シャッターバルブは、制御プログラムが不適切なため、バルブ周辺に付着するススなどによりバルブ開度が正しく制御されなくなり、エンジンの警告灯が点灯した際にフェイルセーフが十分に機能せず、バルブが全開しないことがある。ススの付着でバルブが全閉のまま固着した場合、エンジンが停止する恐れがある。
排気圧センサーは、異常判定プログラムに不備があり、センサー内部への水分の浸入によりセンサーの出力値がずれ、排ガスが基準値を満たさなくなる場合に異常を判定できなくなる。そのままの状態で使用し続けると、排気圧センサーに浸入した水分で内部の電子回路が腐食し、断線するためエンジン警告灯が点灯する。その結果、フェイルセーフ制御でアイドリングストップが作動しなくなり、変速ショックが大きくなる恐れがある。
今回のリコールでは、バルブスプリングに関して255件、吸気シャッターバルブの制御プログラムに関連して28件、排気圧センサーの異常判定プログラムの関連で442件の不具合が報告されている。
改善措置として、吸気側バルブスプリングは全車両で対策品と交換する。交換は年式の古い車両から順次実施するとしている。また、エンジン制御コンピュータを点検した上で、吸気シャッターバルブと排気圧センサーの制御プログラムを対策プログラムに修正。修正後にエンジンの警告灯が点灯した場合は、当該部品を新品に交換する。
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