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パナソニック新規事業の可能性を広げるBeeEdge、1号案件は“ホットチョコ”パナソニックが描く未来の“カデン”

パナソニック家電事業部門で、新規事業創出の機運が高まっている。同社で営業やマーケティング、商品企画に携わった浦はつみ氏は、約20年勤めていた同社を休職しスタートアップ「ミツバチプロダクツ」を設立。2018年11月1日より事業を開始した。

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 パナソニック家電事業部門で、新規事業創出の機運が高まっている。同社で営業やマーケティング、商品企画に携わった浦はつみ氏は、約20年勤めていた同社を休職しスタートアップ「ミツバチプロダクツ」を設立。2018年11月1日より事業を開始した。

 ミツバチプロダクツの設立に大きな貢献を果たしたのが、「BeeEdge(ビーエッジ)」の存在だ。BeeEdgeは、パナソニック アプライアンス社と日系ベンチャーキャピタルであるScrum Venturesが2018年3月に共同出資し立ち上げたスタートアップ支援企業。ミツバチプロダクツがBeeEdgeとして最初の支援案件となった。

 パナソニックのプライベートイベント「CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018」(2018年10月30日〜11月3日、東京国際フォーラム)では、BeeEdgeの取り組みを紹介するセッションが開催され、ミツバチプロダクツの設立背景などが明かされた。


トークセッションで語るBeeEdgeの春田真氏とパナソニックの河野明氏(クリックで拡大)

事業立ち上げの可能性を広げるBeeEdge

 ミツバチプロダクツの事業内容は、新たな調理技術を活用した調理器具の製造と販売だ。創業時を戦うキラーアプリケーションには、チョコレートドリンクを作る「ホットチョコレートマシン」を据えた。この製品の開発にはパナソニックの調理機器向けスチーム技術が応用された。固定型のスティックブレンダーにスチーム加熱を併用した業界初(同社調べ)の機構で、チョコレートを瞬時に溶解させることができる。この機構の特徴はカカオの風味を逃さないことだ。

 カカオは健康志向の高まりにより世界規模で需要が増加しているが、欧米と比較して日本では1人当たりの消費率が低い市場となっている。浦氏はその点に着目し、「チョコレートドリンクの提案によって、日本のカカオ市場は伸びる可能性がある。業界初のホットチョコレートマシンを開発し、健康に貢献するカカオの新しい楽しみ方を提案することで世の中を幸せにしたい」との思いを持った。


ホットチョコレートマシンの説明を行う浦はつみ氏(クリックで拡大)

 そこで、パナソニックで事業化を提案するも、「提案当時はビジネスロジックの完成度などもありパナソニック社内での事業化に至らなかった」(パナソニック アプライアンス社副社長 河野明氏)という。そこで、手を差し伸べたのがBeeEdgeだった。

 BeeEdgeで社長を務める春田真氏は、BeeEdgeの支援について「われわれはあくまでも(新規事業のアイデアを持つパナソニック社員に対して)スキームを提供する立場だ。パナソニック社内で『こんな感じで新規事業を立ち上げられるんだ』という思いを持ってもらえるようにしたい」と説明する。

 河野氏も「パナソニックサイドでは事業化しないものであっても、BeeEdgeでは事業化できるかもしれない」と語る。BeeEdgeはパナソニックにおける新規事業アイデアの受け皿となっており、パナソニック アプライアンス社の新規事業開発プロジェクト「Game Changer Catapult」で生まれたアイデアについてもBeeEdgeによる事業化が検討されるという。

  BeeEdgeは2018年11月1日、産業革新機構が前身のINCJから最大10億円の出資を受けることを発表した。春田氏はミツバチプロダクツに続く新規事業創出支援について、「早期に第二弾、第三弾と展開したいと考えている」と表明。第2号案件はGame Changer Catapultによって生まれたアイデアが予定されているという。

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