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プロジェクションマッピングで荷仕分けを支援、パナソニックとIHIが共同展示国際物流総合展2018

パナソニックは、「国際物流総合展2018」において、IHI物流産業システムと共同で「プロジェクションマッピングを活用した荷仕分け支援システム」を参考出展した。

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 パナソニックは、「国際物流総合展2018」(2018年9月11〜14日、東京ビッグサイト)において、IHI物流産業システムと共同で「プロジェクションマッピングを活用した荷仕分け支援システム」を参考出展した。

パナソニックとIHI物流産業システムの共同展示
パナソニックとIHI物流産業システムの共同展示。写真奥側がIHI物流産業システムのAI搭載デパレタイズシステム。手前側に流れてくる荷物の上に、プロジェクションマッピングで荷仕分け先が追従投影されている(クリックで拡大)

 IHIブースで行われた共同展示は、IHI物流産業システムが開発した、パレットに積まれた荷物(段ボール箱)の荷卸し作業を自動で行うAI(人工知能)搭載のデパレタイズシステムと、パナソニックのプロジェクションマッピングを活用した荷仕分け支援システムから構成されている。物流作業の前工程となる荷卸しを自動化する一方で、現時点では人が行った方が効率がよい後工程の荷仕分けについては作業を支援し、人材不足への対応や労働負荷の軽減につなげるというコンセプトだ。

 パナソニックが開発したプロジェクションマッピングを活用した荷仕分け支援システムは、「荷物の形状を認識する技術」とベルトコンベヤー上の荷物などの「動く物体にプロジェクションマッピングを行う技術」から構成されている。仕向け地情報などを、ベルトコンベヤー上を移動する荷物に照射し続けることで荷仕分け作業を効率化できる。

プロジェクションマッピングにより荷仕分けが容易に
プロジェクションマッピングにより荷仕分けが容易に(クリックで拡大)

 まず、ベルトコンベヤー上の荷物について、大きさをはじめとする形状認識を行い、荷物の上面に印刷されているバーコードをスキャナーで読み取って仕分け先を認識する。その後、カメラとTOFセンサーを用いた3D形状センシングで荷物を追従しながら、その形状と仕分け先に対応したプロジェクションマッピングの投影を行う。なお、プロジェクションマッピングには、パナソニックのスポットライト型プロジェクター「スペースプレーヤー」を用いている。「人材不足の中で、初心者や外国人が正確な荷仕分けを行うのは難しい。このシステムを使えば荷仕分けを容易に行えるようになる」(パナソニックの説明員)という。

奥側が形状認識センサーで手前側がバーコードを読み取るスキャナー「スペースプレーヤー」の間にあるカメラとTOFセンサーで荷物への投影を追従する 奥側が形状認識センサーで手前側がバーコードを読み取るスキャナー(左)。「スペースプレーヤー」の間にあるカメラとTOFセンサーで荷物への投影を追従する(右)(クリックで拡大)

 なお、米国で顧客と共同で実証実験を行っており、顧客が荷仕分けを行いたいサイズの範囲内ではあるものの98%の認識/追従精度を実現した。ただし、極端に薄い荷物、黒色の荷物、金属物などについては認識/追従が難しい場合もある。今後は開発を進めて、2019年1月に実用化する計画である。

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