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周波数免許不要のLTE、アイルランドで実証実験を開始:製造業IoT
日本通信は、周波数免許不要のLTE(u-LTE)の実証実験をアイルランドで開始した。日本で使用するu-LTEと同一周波数帯の実験局免許をアイルランドで取得しているためで、実験を重ねてサービスの早期提供を目指す。
日本通信は2018年7月26日、周波数免許不要のLTE(u-LTE)の実証実験をアイルランドで開始したと発表した。同社は、次世代MVNO事業モデル構築の一環として、2017年10月に日本で使用するu-LTEと同一周波数帯(1.9GHz帯)の実験局免許をアイルランドで取得。今後、基地局と端末のどちらも適法に実験を行えるアイルランドで実験を重ね、サービスの早期提供を目指す。
日本では、2017年10月1日にu-LTE向け周波数帯が開放された。同社では、日本のu-LTE向け周波数に対応した小型u-LTE基地局に関して、「電波法及び電気通信事業法が規定する認定」を取得している。既に一部のLTE内蔵ノートPC向けLTEモジュールでは必要な認定を取得しており、現在は他の端末も認定取得作業を進めている。
実証実験については現在、ノートPC、スマートフォン、タブレットなど計11台によるu-LTE同時接続実験の様子を公開している。今後も、実験の様子や実験内容を公開する予定だ。
LTEは現在最も使われている携帯通信技術だが、通信規格の進化により、基地局エリアは狭小化している。同社は、安くセキュアな通信を提供することを目指しており、u-LTEは大きな役割を担うとしている。
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