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3D CADで最適化と静的応力解析やってみた:トポロジー最適化とは何か(3)(3/3 ページ)
今回は3D CADに付属するシミュレーション機能の一環としてのトポロジーの最適化機能を取り上げてみたいと思います。
静的応力解析の実施
この形状をプロモートし、その形状を下絵にして、あらためてトレースしたような形状を作成しました。若干不格好ですが、今回は取りあえずこのまま静的応力解析します。
少し、安全率が低い部分が下の領域にあるようですので。ここの肉厚を少し厚くして再度解析を実施します。
全体が完全に安全率が3以上になっていることが確認されました。
Fusion 360でトポロジー最適化をするには、Ultimate版が必要です。また同ソフトの他の機能と同様に、比較的容易で直感的に使えることが今回は確認できました。ということで、本日はここまでにしたいと思います。
では〜!(次回に続く)
Profile
水野 操(みずの みさお)
1967年生まれ。mfabrica合同会社 社長。ニコラデザイン・アンド・テクノロジー代表取締役。3D-GAN理事。外資系大手PLMベンダーやコンサルティングファームにて3次元CADやCAE、エンタープライズPDMの導入に携わった他、プロダクトマーケティングやビジネスデベロップメントに従事。2004年11月にニコラデザイン・アンド・テクノロジーを起業し、オリジナルブランドの製品を展開。2016年に新たにmfabrica合同会社を設立し、3D CADやCAE、3Dプリンタ関連事業、製品開発、新規事業支援のサービスを積極的に推進している。著書に著書に『絵ときでわかる3次元CADの本』(日刊工業新聞社刊)などがある。
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