買収により、IoTプラットフォームとIoT接続技術を統合:製造業IoT
ArmがStream Technologiesを買収した。Armは同社の「Arm Mbed IoT Device Management Platform」とStreamのIoT接続管理技術を組み合わせることで、IoT接続やデバイス管理に関するソリューションを拡充する。
Armは2018年6月12日、Stream Technologies(以下、Stream)を買収したと発表した。StreamはIoT(モノのインターネット)接続管理技術を提供するプロバイダーで、Armは同社の「Arm Mbed IoT Device Management Platform」とStreamの技術を組み合わせて、IoT接続やデバイス管理に関するソリューションを拡充する。
Arm Mbed IoT Device Management Platformは、企業や組織がIoTデータ活用のメリットを享受できるよう、安全で迅速な接続環境を提供するプラットフォームだ。
一方、Streamの技術は、セルラーやLoRa、衛星通信など主要なワイヤレスプロトコルでの接続に対応。多様なIoTデバイスをシームレスに接続しつつ、単一のユーザーインタフェースで管理可能にする。
今回の統合により、接続やセットアップ、更新といったIoTデバイスのライフサイクル全体を可視化し、一元的に管理できるようになる。また、GSMAに準拠したeSIM(組み込みSIM)ソリューションとシームレスに連携して、IoT接続の効率を向上し、接続規模の拡大を可能にする。
他にも、課金システムや調整機能をAPIによってシンプルかつ柔軟に管理できるなど、Arm Mbed IoT Device Management Platformは、IoTデバイスを安全に接続し、優れた拡張性と柔軟性を備えるIoTプラットフォームへと進化する。
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