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平板とパイプの切断加工に1台で対応するファイバーレーザマシン:FAニュース
アマダは、ファイバーレーザーマシン「ENSIS-3015RI」を開発した。平板と角パイプを組み合わせた装置フレーム製品などを、1台のマシンでプログラムして切断加工できる。
アマダは2018年5月29日、平板とパイプ(形鋼)を1台で切断加工できるファイバーレーザーマシン「ENSIS-3015RI」を発表した。価格は1億1800万円(税別)で、同年6月15日より販売を開始する。同社では、年間60台の販売を目指すという。
ENSIS-3015RIは、平板加工モードとパイプ加工モードを備え、平板と角パイプを組み合わせた装置フレーム製品などを1台のマシンでプログラムして切断加工できる。モード切り替えを高速化することで、段取り時間の削減を図った。
ファイバーレーザー発振器には、材質や板厚によってレーザー光のビーム形状をコントロールできる独自のENSISテクノロジーを搭載。薄板から厚板に切り替える際に必要だったレンズ交換の段取り作業を省略できる。
加工時に発生する鋼材のねじれや回転時のスリップキズを減らすため、ロータリーインデックス機構を新たに開発。パイプ・形鋼を加工する際、材料を2カ所で固定するメインチャックとサポートチャックを同期回転する仕組みにした。
さらに、穴あけやホゾ溝加工時にタッチプローブを使って測定し、材料の端面やパイプセンターを検出するタッチプローブ機構を搭載。鋼材のつかみ替え機能も備え、6mの長尺材の加工にも対応する。
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