ニュース
遠隔操作技術を用いたロボットの量産型プロトタイプを開発:ロボット開発ニュース
Telexistenceは、同社が提唱するテレイグジスタンス技術やVR、通信、クラウド、ハプティクスを活用した遠隔操作技術を用いたロボット「MODEL H」の量産型プロトタイプを開発した。
Telexistenceは2018年5月29日、遠隔操作技術を活用したロボット「MODEL H」の量産型プロトタイプを開発したと発表した。同社が提唱するテレイグジスタンス(遠隔存在)技術やVR(仮想現実)、通信、クラウド、ハプティクス(触覚技術)を活用している。
製品化を前提として、耐久性の向上や起動・使用開始時間の短縮、デザインの洗練化が図られた。また、独自のクラウドインフラや移動体通信、インターネットにも対応した。
操作側のコックピットは、制御コンピュータや赤外線3D位置測定、VR、触覚機器などを可搬型のケースに内蔵したことで、大幅に小容量化した。触覚提示デバイスのモジュール化やUI/UXの向上も図った。
ロボット側は、インターネットを使用した低遅延での視聴覚・触覚の伝達が可能になり、量産を想定した機構設計がなされている。また、ホイールによって遠隔地への移動が可能になり、バッテリー駆動での動作が可能。可搬重量の向上及び製品化を想定した外装デザインの改善も図られている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ロボット開発で注目される「ROS」(Robot Operating System)とは何か
ロボットの話題を聞くことが増えたが、判断と制御、駆動を備えたロボットを作るのはかなり骨が折れる。その負担を軽減するフレームワークが「ROS」(Robot Operating System)だ。 - Pepperを動かす「アプリ」を作ろう〜まずはSDKの基本的な使い方を習得する
パーソナルロボット「Pepper」の一般販売が間もなく開始され、“ロボットのある生活”がまた一歩近づいた。Pepperの注目点はいくつもあるが、その1つが、自由なアプリ開発だ。ここでは配布されているSDKを使ってのロボットプログラミングに挑戦する。 - ANAの瞬間移動サービス「AVATAR」が起動、意識や思いを“遠くに届ける”
ANAホールディングスが、ロボティクスやVR/AR、ハプティクス技術などを使って遠隔地の体験をリアルタイムで届ける“瞬間移動サービス”「AVATAR(アバター)」事業について説明。「飛行機でお客さまの体を“遠くに届ける”だけでなく、AVATARで意識や思いを“遠くに届ける”新たなサービスを提供していく」(同社社長の片野坂真哉氏)という。 - 世界初の力触覚制御を実現した双腕ロボット、「固くて柔らかい」矛盾を解決
NEDOと慶應義塾大学は、身体感覚を伝送可能な双腕型ロボット「General Purpose Arm」の開発に成功した。「世界初」とする力触覚に応じた制御により、力加減を調節し多様な作業を柔軟に行えることが最大の特徴。「固くて柔らかい」という矛盾した制御が必要な力触覚はどのように実現されたのか。 - CEATEC 2017ロボットレポート(前編)――電機メーカーは何を見せたのか
CPS/IoTの総合展示会となった「CEATEC JAPAN 2017」では、数多くのロボットが展示されていた。前編となる本稿では、電機メーカーを中心にロボット関連のブース展示の様子を紹介する。 - CEATEC 2017ロボットレポート(後編)――双腕ロボットが大活躍
CPS/IoTの総合展示会となった「CEATEC JAPAN 2017」では、数多くのロボットが展示されていた。後編では、大学や研究機関、通信キャリア、おもちゃメーカーなどのロボット関連のブース展示の様子を紹介する。