ニュース
3つの工程を1台に集約した小型スカイビング複合加工機:FAニュース
不二越は、ギヤスカイビング(歯切り)、旋削、穴あけ加工の3つの工程を1台に集約した小型スカイビング複合加工機「GMS200」を発売した。歯車加工の精度を高めた他、多様な加工を1台に集約したことで作業工数が削減可能になった。
不二越は2018年4月27日、ギヤスカイビング(歯切り)、旋削、穴あけ加工の3つの工程を1台に集約した小型スカイビング複合加工機「GMS200」を発売した。最大ワークの外径は220mm、最大モジュールはm3.0。自動工具交換装置には工具が6本収納できる。
高剛性ガイドと高トルクスピンドルを採用し、歯車スカイビング加工の能率と精度を高めた。従来の歯車シェーパー加工と比較して、加工時間を大幅に短縮できる。加えて、JIS N6級(旧JIS 2級相当)以上の歯車精度を確保した。クラウニングなどの歯形、歯すじコントロールにも対応する。
また、内歯車や外歯車、はすば歯車、サイクロイド歯車、スプラインのスカイビング加工に加え、旋削、穴あけといった複合加工を1台に集約した。これにより、ワークの搬送や段取り変更の工数が削減する。設置スペースも、歯切り加工機、旋盤、穴加工機をそれぞれ設置する場合と比較して70%削減。生産現場におけるレイアウトの自由度が高まる。
機械サイズは幅2500×奥行き3000×高さ1680mm。本体とワークの取り付け高さを抑え、前面の扉を天井開放型にしたことで、ワークの脱着がしやすくなった。軸物加工やハードスカイビング加工に適した冶具に、バリ取り機能、ワークハンドリング用ロボットなどのオプションも用意する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。 - スマートファクトリーがいよいよ現実解へ、期待される「見える化」の先
ドイツのインダストリー4.0がきっかけとなり関心が高まった、IoTを活用したスマートファクトリー化への動きだが、2017年は現実的成果が期待される1年となりそうだ。既に多くの実証成果が発表されているが、2017年は、実導入ベースでの成功事例が生まれることが期待される。 - 工作機械も4.0へ、シェフラーとDMG森精機が描く「マシンツール4.0」
ドイツのインダストリー4.0が大きな注目を集める中、工作機械にもIoTを積極的に活用する動きが出てきている。軸受部品を展開するシェフラーと、工作機械メーカーのDMG森精機は工作機械のインダストリー4.0対応を目指す「マシンツール4.0」プロジェクトを推進している。 - アップルVSサムスン訴訟を終わらせた日本の工作機械の力
知財専門家がアップルとサムスン電子のスマートフォンに関する知財訴訟の内容を振り返り「争う根幹に何があったのか」を探る本連載。最終回となる今回は、最終的な訴訟取り下げの遠因となった「新興国への技術移転」の問題と「なぜ米国で訴訟取り下げを行わなかったのか」という点について解説します。 - ファナックがIoT基盤の壮大な実演、JIMTOFで80社250台の工作機械を見える化
ファナックは「JIMTOF2016」において、同社が展開する工場用IoT基盤「FIELD system」の壮大な実演を行った。同システムによりJIMTOFに出展した機械メーカー80社、250台の工作機械をつなぎ、稼働状況の見える化を実現した。 - ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】
「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」という言葉をご存じだろうか? 「インダストリー4.0」は、ドイツ政府が産官学の総力を結集しモノづくりの高度化を目指す戦略的プロジェクトだ。インダストリー4.0とは何なのか。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。